熱のこもった追い切りだった。10年
京都新聞杯以来の重賞Vを狙う
ゲシュタルトは栗東CWで中井を背に単走。序盤をリズム良く駆けると、直線に向いて
ゴーサインが出される。人馬の呼吸はピッタリで一気に四肢の回転数を上げると、矢のような鋭い伸び脚を披露。5F67秒6-38秒3-11秒7をマークした。
鞍上は「道中は折り合いをつけて、いい感じでハミが抜けていたし、手前を変えてからの1歩目、2歩目が良かった。ハロー前のボコボコの馬場も関係なく、手応えも十分でした」と満面の笑み。
七夕賞では7着に終わったが「内容自体は良かったですし、きょうの感じからもいい状態に戻っているんだと思います」と好感触を口にする。
以前は追い切りですら「まだ早い」と、なかなか乗せてもらえなかった馬とのタッグが実現。2週前にレースの依頼を受けたときは、信じられない気持ちでいっぱいだったという。所属する長浜厩舎の馬で臨む初の重賞に「また違った緊張、いい意味での緊張感があります。自厩舎の馬で重賞を勝つのが何よりの恩返しになると、先輩方も言われていたし、そういう意味でも力が入ります」と武者震いをした。
親交のある畑佐博オーナーの所有馬で挑む舞台に「普段からかわいがってもらっていますし、本当に楽しみですね」と声を弾ませた19歳のルーキー。感謝の思いを力に変えて、念願の重賞タイトルをつかむ。
提供:デイリースポーツ