歴史を刻む1完歩は外めの偶数枠から始まる。牝馬3冠を目指す
ジェンティルドンナが引き当てたのは7枠(14)番。
オークスと同じスターティングポジションに、石坂師は思わず笑みをこぼした。「おっ、同じだなと思ったよ。枠はここでいい。強いて言えば(1)番は嫌だなと思っていたけどね。着順はもちろん“
イチバン”がいいが」と納得の表情で腕を組んだ。
金曜の朝、“貴婦人”は軽めの運動で体をほぐした。まさに威風堂々。少々
ヒステリックな面があった春先とはまるで雰囲気が違う。一段とグラマラスになった馬体からも、著しい成長度合いが感じられる。「ピリピリしたところもなく、落ち着いている。もうここまで来たら、ジタバタしても仕方がない。このままいってくれたら」と歓喜の瞬間を心待ちにする。
スタッフ一丸となって臨む最後の1冠。「“3冠”ということで、厩舎的な盛り上がりも確かにある。あとは普通に回ってこられれば勝てると思います」と指揮官。史上4頭目の偉業達成へ、スキは全くうかがえない。
提供:デイリースポーツ