「第17回
秋華賞・GI」(芝2000m)は14日、京都11Rに18頭で争われ、中団で折り合って運んでいた1番人気の
ジェンティルドンナが、直線半ばから豪快な末脚を繰り出し、2番人気
ヴィルシーナとの競り合いを鼻差制してV。史上4頭目の牝馬3冠に輝いた。勝ちタイムは2分0秒4。なお、3着には1馬身半差で6番人気の
アロマティコが入った。
「追うときにズブさを見せたが、
オークスみたいな脚を使うというのが分かっていた」。岩田は能力を信じていた。当時は騎乗停止期間中で、鞍上には代役として川田がいた。「川田君が2冠目を獲ってくれたので、3冠が獲れた」と感謝をし「4冠、5冠と獲りたい」とさらなる躍進を誓った。
「勝つのがいかに難しいか痛感したし、勝ててよかった。ひとつでもすごく難しい。
桜花賞、
オークスと勝って3冠と思ったが、結果は鼻差。偉大な
ジェンティルドンナがやってくれた」と石坂師は勝負根性に目を細める。
昨年の
オルフェーヴルに続き、馬主のサンデーレーシングは2年連続で3冠馬の誕生となった。吉田俊介代表は「ゴールに入った瞬間はどっちか分からなかったけど、スローで見て“勝ったのかな”と。掲示板で(14)番が1着と出てやっと安心した」と満面の笑みを浮かべた。
次走について吉田氏は「
エリザベス女王杯(11月11日・京都)か、
ジャパンC(11月25日・東京)でしょう。
オルフェーヴルとの対決?それもありますね」と目を輝かせた。
視線は海の向こうにも向けられている。トレーナーは「世界に行かなければならない馬だと思っています」と力を込めた。
父ディープインパクトも超えられなかった世界の壁を打ち破る日を描いて、3冠牝馬の夢は広がり続ける。
提供:デイリースポーツ