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京都芝は引き続き内枠が有利/土曜日(17日)の馬場傾向分析

  • 2012年11月17日(土) 19時00分
 netkeiba.com、競馬総合チャンネルのパドック予想でお馴染みの古澤秀和氏による、17日(土)の傾向分析です。明日の予想にお役立てください。

【京都芝】
 昨夜からの雨で稍重馬場でのスタート。昼頃から雨が強くなってきて、6Rは重馬場、8R以降は不良馬場での開催となった。

 今週からCコースにコース替わりしているが、昨年同様に内目の枠が有利な傾向にあった。特に内の好位で脚を溜められる馬が有利。最終レースのペルレンケッテは、まさにそのタイプだった。逆にあまりにも枠順が外過ぎるとマイナス材料と考えたほうがいい。有力馬が7枠や8枠に入っていて、それが道中で後ろから運ぶタイプの馬だと割り引いて考えたい。

 馬場の質的には不良馬場だというのにもかかわらず、サンデーサイレンス系で軽いつくりの切れを身上とするタイプも好走していて、先に挙げたペルレンケッテや、10Rで2着に好走したスターコレクションがこのタイプに該当する。

 明日も道悪が残りそうだが、内目の枠に入った薄いつくりで、ある程度前に行ける馬には警戒したいところだ。

【京都ダート】
 1Rは稍重馬場でのスタート、6Rの頃には雨の影響で重馬場、それ以降は不良馬場での開催となった。

 メインレースを迎えるころには完全に水浸しの馬場状態。こんな馬場状態だから時計は速く、メインレースの花園S(準OP)では、逃げたアイファーソングが1分49秒2の速い時計で完勝。不良馬場らしい、時計が速くて前が有利な馬場状態となっている。骨太でスピードに欠ける馬は大幅に割り引いて考えたい。

 血統的な傾向は顕著なものはなかったが、枠順は基本的に内枠が有利。明日も多少乾いたところで、同じような傾向になりそうなので、特に内枠の先行馬を中心に馬券を組み立てたいところだ。

【東京芝】
 芝は今週から仮柵が移動してCコースを使用。中間の日曜・月曜で23.5ミリの降雨があったが、朝から終日良馬場。5R以降は小雨交じりの中でのレースになったが、芝への影響は最後(11R)までなかったと考えたい。

 注目のコース替わりに関しては、先週までのBコースと殆ど変らずに内目を運ぶ馬の有利が継続されている。もちろん差し・追込みも多少はあるが、力が拮抗している状況であれば内目をロスなく立ち回った方が断然有利。馬券的にも、人気薄での爆発力があるのはそんなタイプになっている。

 11Rの東京スポーツ杯2歳Sも、内目有利の馬場傾向に逆らうことなく好枠1番から道中インの4番手を追走したコディーノが1分46秒0で抜け出してレコード勝ちを収めた。伸びどころについては良馬場だと先週までと同様に、内目・前目・内枠がかなり優勢になっている。

 血統は時計も上がりも速くて、軽めの馬場質が継続されていることもあり、内枠に入ったサンデーサイレンス系の産駒は順当に力を出せていた。また、上述のコディーノに限らず、キングカメハメハは今の良馬場には向いている。

 明日の日中天気が回復する見込みだが、夜間に京都の豪雨が東へ行くとまともに渋る可能性もある。天気が持つようなら土曜の傾向は継続されるだろうが、雨量によっては朝のレースをよく見て練り直した方が無難だろう。

【東京ダート】
 ダートも終日良馬場。雨のなかった午前中は、先週よりは若干だが力が要る状態かに思われたが、同じ良馬場でも昼から降り出した小雨の影響でじょじょに軽めの質の良馬場に戻っていった印象。

 それに伴って伸びどころも道中内目にいた馬、内枠の馬、先行馬が抜けてくるケースが多くなっていった。12Rの2100m(1000万下)も勝ちタイム2分11秒6と速めで、勝ったのは最後方一気を決めた馬だったが、2・3着については先行・前残りの決着。これを見ても馬場が雨の影響を受けているのは明らかだった。後半戦を含めても5日目は血統面で大きな偏りはなく、道中内目でロスなく立ち回った馬が人気を問わず結果を残していた。

 明日晴れたとしても、雨の影響が残るのは必至。今日後半戦の延長線上として、内目・内枠が有利な道悪ダートをイメージしておきたい。

【福島芝】
 福島芝は終日良馬場だったが、5Rの時間帯は雨。その後雨はいったん止んだが、11R・12Rの時間帯には小雨となった。なんとも言えないが、時計や上がりタイムが極端に変わっていないので一応は馬場に与える影響なしと見たい。なお、秋の福島は今週で最終週となる。引き続きAコースを使用する。

 速い時計こそ維持されているものの、馬場は全体的に内目が痛み気味。したがって、1200m戦でも中距離戦でも、展開一つで傾向が入れ替わる非常に難解な状況が続いている。馬場はとても読みにくい。

 明日の福島記念と同じ2000mの10R伊達特別(500万下)は、後方勢の仕掛けが遅れて先行馬の行った行ったの展開。勝ちタイムは1分59秒7が出ている。

 1200mの11R河北新報杯(1000万下)も前目の決着ではあったが、道中は外々を回って先行した7枠・8枠のワンツー、3着は最内を回った1枠の馬の粘り。勝ちタイムは1分9秒2と掛かり気味。

 血統傾向は一貫してスタミナ色が色濃く、中距離のサンデーサイレンス系ならばハーツクライリンカーンサムライハートなどのトニービン色のある系統が非常に優秀。1つスペシャルウィーク産駒が勝っているが、母父エリシオと重めの構成の馬だった。短距離は母父含めて、リファールやファルブラヴ・ダンジグの系統などノーザンダンサー系がかなりの優勢。あとはロベルトの血も引き続き活躍中。

 明日は雨の影響が残るのか分からないが、切れ味で勝負するタイプの馬は、人気でも積極的に嫌いたい。逆に、中央場所では活躍が少ないような脚の遅いスタミナ・パワー型は能力が全快に出せているので、そのあたりが攻めどころになるだろう。また、1200m戦に関しては、外枠の馬の台頭に要注目しておきたい。

【福島ダート】
 ダートも終日良馬場だったが、雨の影響はなかったと見たい。相変わらず時計の掛かる、非常にスタミナ・パワーの問われる馬場状態。

 それが顕著に出たのが1150m戦で、上位に来た大半の馬が差し・追込み勢という異質な状況。単調な先行馬にとって、いかに苦しい馬場状態であるかが手に取るように分かる。5日目に関しては、1700mについても、大方この考えた方で問題なかったはずである。

 血統も人気を問わずパワータイプのミスタープロスペクター系が上位を占めることが多く、同じく時計が掛かって台頭してくるクロフネフレンチデピュティなどデピュティミニスターが非常に優秀。サンデー系なら、どの血統と言うよりもしっかりした脚を使えるタイプが優勢になっていた。

 しかし、明日は最終日にして雨の影響を受ける馬場になる可能性が高い。そうなると、この秋開催は全体に撃沈していたスピードタイプの先行馬の挽回も十分に考えられるので、雨量と共に馬場傾向の変化には十分注視しておきたいところだ。

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