船橋競馬場で行われた統一ダート
グレード競走(Jpn3)デイリー盃第58回
クイーン賞(1着賞金2100万円、ダート1800、14頭)は、逃げた6番人気の
レッドクラウディア(
JRA栗東・石坂正厩舎、
内田博幸騎乗)が最後の直線でさらにリードを広げて鮮やかな逃げ切り勝ちを収めた。
4〜5番手を進んだ地元の1番人気
クラーベセクレタは4コーナーで先頭に一旦は並びかける形に持ち込んだが最後に突き放される形で4馬身差の2着。道中後方追走から内を突いて追い上げた高知から遠征の12番人気
アドマイヤインディがきわどく抜け出て3着に入る健闘を見せた。序盤3番手を進んだ2番人気の
プリンセスペスカは最後の直線で後退し7着、中団を追走した3番人気の
ホエールキャプチャは向正面で早々と手応えが怪しくなってブービーの13着。
3着に全くの人気薄
アドマイヤインディが入ったことで3連勝式は3連複が7万2280円、3連単は42万7330円と高配当になった。
勝った
レッドクラウディアは
父アグネスタキオン、
母シェアザストーリー(
その父コマンダーインチーフ)という血統の3歳馬。昨年7月にデビューして2歳のうちに2勝を挙げ、今年初戦の
桜花賞トライアルは7着。その後、ダートのオープン戦
昇竜ステークスを勝って3勝目を挙げていた。今回のレースは7月のスパーキングレディカップ(川崎)以来の久々の実戦だった。通算成績は9戦4勝。
レース後の関係者のコメントは以下の通り。
1着
レッドクラウディア(
内田博幸騎手)
「馬は落ち着いていました。最内枠だったのである程度前でレースをすることは考えていましたが、あまりにもスタートが良かったのでわざわざ下げる必要はないと思い、ハナを切って行きました。他の馬が隣に来てもハミをしっかりと取ってくれたので、これなら直線に入っても大丈夫だと思いました。最後の直線は一生懸命追ったのですが、これほど着差があるとは思いませんでした。まだまだこれからの馬で、逃げずに2、3番手からでも競馬が出来るのでこれからも楽しみです。」
(石坂正調教師)
「もう少し増えているかと思いましたが、馬体重はプラス9キロで良い仕上がりだと思いました。心身ともに成長して、今日は装鞍所でも大人しかったです。1番枠だから前に出して行っていいだろうと内田騎手と話していました。道中折り合いもついて、これで最後止まるようなら仕方ないと思って見ていましたが、思ったとおり最後まで頑張ってくれました。次は年明けの大井の
TCK女王盃を予定しています。」
2着
クラーベセクレタ(戸崎騎手)
「馬の雰囲気はいつもどおりで頑張ってくれました。ただペースが落ち着いてしまって、ハナに立った馬が有利なレースでした。」
3着
アドマイヤインディ(宮川騎手)
「最後の直線はあれよあれよという感じで良く伸びて、気づけば前には2頭しかいませんでした。ビックリです。牝馬限定なら、来年もまた頑張れるのではないでしょうか。」
9着
アスカリーブル(今野騎手)
「馬の出来は良かったのですが、思ったよりも流れが落ち着いて『よーいドン』の競馬になってしまいました。」
13着
ホエールキャプチャ(蛯名騎手)
「スタートで躓きましたが、その後はうまく前に取り付いてくれました。初ダートということもあったかもしれませんが、初めてのコースを気にしていたようでした。まだ馬が完全に良くなっていない、良化度がスローだという感じがしました。」
(取材:小林雅巳)
提供:ラジオNIKKEI