開花のときを迎えた。日本が誇る名牝の血を受け継ぐ
アドマイヤセプターが、4歳秋を迎えていよいよ本格化。
スワンS3着、
京阪杯2着と強豪相手に好勝負を演じ、待望の重賞初制覇へ向けてついにリーチをかけた。
ダイナカール、
エアグルーヴ、そして
母アドマイヤグルーヴと続く華麗なる一族の出。2、3歳時は繊細な気性が災いして伸び悩んだが「カイバ食いが良くなって、馬体に実が入ってきた。落ち着きが出てきたのも大きい」と橋田師。じっくりと成長を促したことが奏功して、ようやく心身の
バランスが取れてきた。
前走の
京阪杯では初めての6F戦にも柔軟に対応。新味を見せて「ムキにならなくなり、競馬がしやすくなりましたね」と指揮官を喜ばせた。
阪神Cは来春の
ヴィクトリアマイル(5月12日・東京)への重要な
ステップになる。「左回りは得意だからね。賞金を加算しておきたい」と最低2着を至上命題に掲げた。
決戦へ向けた1週前追い切りは、栗東坂路で4F53秒7-12秒4(G強め)。動きに硬さは見られず、追われてからの反応も俊敏。気配も良好で前走時の出来の良さをキープしており、態勢は万全だ。
母アドマイヤグルーヴは今年10月に12歳という若さで急死した。“GI馬”の称号をつないできた牝系にとって、
セプターへの期待は大きい。重賞初Vで成長した姿を披露し、亡き母に来春の飛躍を誓う。
提供:デイリースポーツ