今週末、
中央競馬の重賞レースは、2月9日(土)の東京で3歳牝馬のマイル重賞・
クイーンC。2月10日(日)は、多くの有力古馬が戦線復帰となる
京都記念。同日の東京では、昨年の牡馬クラシック全てで勝ち馬を輩出した中距離重賞・
共同通信杯が行われる。各レースに出走を予定している、主な有力馬は以下の通り。
■2/10(日)
京都記念(4歳上・GII・京都芝2200m)
ショウナンマイティ(牡5、栗東・
梅田智之厩舎)は、昨年の
大阪杯を追込み一気で重賞初勝利。前走
宝塚記念でも、
オルフェーヴル、
ルーラーシップに次ぐ3着と本格化の兆しを見せた。疲れが残った秋は全休となったが、ここでようやく実力馬が復帰戦を迎える。
ジョワドヴィーヴル(牝4、栗東・松田博資厩舎)は、2011年
ジャパンCなど、GI・6勝を挙げた
ブエナビスタの半妹。1戦1勝のキャリアで2011年阪神JFを制し、ともに1番人気に推されて3歳春は
チューリップ賞で3着、
桜花賞で6着。その後は、骨折で休養を余儀なくされた。こちらも戦列復帰の一戦。
カポーティスター(牡4、栗東・
矢作芳人厩舎)は、年明けの
日経新春杯で準OPを飛び越えての格上挑戦で、徹底したイン狙いと前々で運ぶ積極策で重賞初勝利。ここは別定で一戦級との再戦だけに、真価が問われるレースになる。
ベールドインパクト(牡4、栗東・
大久保龍志厩舎)は、
菊花賞4着のあと、前走は中山のOP特別・
ディセンバーS(芝1800m)で完勝して素質上位を改めてアピール。同じコースの
京都新聞杯では、
日本ダービーの3着馬
トーセンホマレボシの2着としており、ここも侮れない存在となりそう。
ビートブラック(牡6、栗東・中村均厩舎)は、昨年の
天皇賞・春を14番人気で完勝してアッと言わせると、その後は中・長距離路線では欠かせない存在に。今回は天皇賞以来の京都コースだけに、先導役に留まらない走りが期待される。
その他、昨夏の
鳴尾記念、
七夕賞、
小倉記念と好走を続けていた
トーセンラー(牡5、栗東・
藤原英昭厩舎)、前走
ラジオNIKKEI賞2着後は
菊花賞路線を見据えていたが、脚部不安で放牧に出ていた
ヤマニンファラオ(牡4、栗東・
河内洋厩舎)もここで復帰の予定。特別登録は12頭。発走は15時35分。
■2/10(日)
共同通信杯(3歳・GIII・東京芝1800m)
ゴットフリート(牡3、美浦・
斎藤誠厩舎)は、新馬・500万と連勝で迎えた前走・
朝日杯FSで、
ロゴタイプ、
コディーノに次ぐ3着。東京コースは初めてだが、直線の長い新潟でも完勝しており、ここは主役候補として年明け緒戦を迎える。
ケイアイチョウサン(牡3、美浦・
小笠倫弘厩舎)は、5戦目の未勝利戦(東京・芝1800m)で初勝利を飾ると、前走
京成杯でも9番人気3着と健闘。叩き上げ型の
ステイゴールド産駒がここへきて開花の兆しを見せており、引き注目される。
マイネルマエストロ(牡3、栗東・
西園正都厩舎)は、その
京成杯で2番人気5着。降雪順延からの強行軍が響いた可能性もあり、未勝利勝ちの東京コースで再浮上を狙う。
マンボネフュー(牡3、美浦・
国枝栄厩舎)は、2走前の
ベゴニア賞(東京・芝1600m)で
ロゴタイプの2着、前走
寒竹賞(中山・芝2000m)を完勝。大種牡馬
キングマンボの母で、世界的な名牝ミエスクの名血を引く馬に安定感が出てきた。重賞初挑戦でも好走なるか。
メイケイペガスター(牡3、栗東・
木原一良厩舎)は、出否未定も前走
若駒Sでは勝ち馬
リヤンドファミユと同じく、メンバー中1番の脚を見せた。依然、折り合い面に不安は残るが、出走してくるようならその切れ味は脅威の存在。
その他、
京成杯で追い込んで4着の
クロスボウ(牡3、美浦・大久保洋吉厩舎)、
ディープインパクト産駒で
サンカルロの半弟、
ヘルデンテノール(牡3、美浦・大久保洋吉厩舎)、ラジオNIKKEI杯2歳Sでは3番人気(6着)に推された
ラウンドワールド(牡3、栗東・松田博資厩舎)など、粒揃いの13頭が特別登録。発走は15時45分
■2/9(土)
クイーンC(3歳・牝・GIII・東京芝1600m)
コレクターアイテム(牝3、栗東・
須貝尚介厩舎)は、11月に行われた同コースの重賞・
アルテミスSで内から差し切り重賞初勝利。前走・阪神FSでも1番人気に推されたが、極端な内伸び馬場にも泣いて4着まで。実績面で一歩リードのここは、改めて主役を担う存在。
ウキヨノカゼ(牝3、美浦・
菊沢隆徳厩舎)は、1戦1勝のキャリアで挑んだ前走
フェアリーSで、ゴール前しぶとく伸びて勝ち馬
クラウンロゼからアタマ差の2着と健闘。新馬勝ちの東京マイルで、引き続きの好走を狙う。
イリュミナンス(牝3、栗東・
松永幹夫厩舎)は、その
フェアリーSで同じく1戦1勝の身で1番人気に推された馬。道中は馬群に揉まれるような形になりながら、最後は何とかタイム差なしの4着まで押し上げた格好。直線の長い東京コースに替わりで、上位争いが期待される。
スイートサルサ(牝3、美浦・
菊川正達厩舎)は、
フェアリーSで0.1秒差の5着。新馬(3着)・未勝利とメンバー中1番の末脚で好走した東京マイルで再浮上を窺う。
その他、前走2か月ぶりの
菜の花賞(500万・中山芝1600m)で3着と復調示した
ジーニマジック(牝3、美浦・
小笠倫弘厩舎)や、前走未勝利戦(中山・芝1600m)では、新馬戦から内容一変の
サトノフェアリー(牝3、美浦・
宗像義忠厩舎)なども上位進出を狙う。発走は土曜の15時45分。