「第106回
京都記念・GII」(芝2200m)は10日、京都11Rに11頭で争われ、中団グループの外めで折り合いに専念していた6番人気の
トーセンラーが、直線で自慢の末脚をいかんなく発揮し鮮やかな差し切り勝ち。11年
きさらぎ賞以来となる2年ぶり2度目の重賞タイトルを獲得した。勝ちタイムは2分12秒5。1馬身半差の2着は後方から勝ち馬を追うようにして伸びた3番人気の
ベールドインパクト、さらに首差の3着には向正面で抑え切れず先頭に立った2番人気
ショウナンマイティが何とか粘り込んだ。なお、1番人気の
ジャスタウェイは伸び切れず5着に敗れた。
最もこの舞台の勝ち方を知る男が、鮮やかなエスコートで
トーセンラーを復活に導いた。2年1カ月ぶりにコンビを組んだ
武豊は、06年
シックスセンス、07年
アドマイヤムーン、12年
トレイルブレイザーに続く4勝目。「4コーナーをいい形で回れたし、直線半ばで勝利を確信しました」と満面の笑みをこぼす名手に、スタンドからは温かい
ユタカコールが飛んだ。
藤原英師も思わず顔をほころばせる。「ジョッキーが完璧に乗ってくれたな。今回は勝ち負けうんぬんより、どんな競馬をするかに注目していたが、変なレースはしないだろうと思っていた。この距離で外回りはいいね」。京都はこれで3勝目。全ての勝利を挙げており、あらためてコース相性の良さを示した。
次なる目標は
天皇賞・春(4月28日・京都)。得意の淀で存在感をアピールしたいところだ。「去年は力が足りなかったからね。(今春は)それを意識しながらやっていきたい」と指揮官は力強く宣言。再び目を覚ました
ディープインパクト産駒が、勢いに乗ってGIタイトルを狙う。
提供:デイリースポーツ