悲願の中央GI制覇に向け、
ワンダーアキュートが“ラストチャンス”にかける。昨秋の
JBCクラシックで待望の
ビッグタイトルを手にしたが、
JRAのGIでは11、12年の
ジャパンCダートで2着、昨年の
フェブラリーSで3着と厚い壁に阻まれてきた。今夏で現役を引退するプランもあるだけに、佐藤正師も「中央では最後のGIになると思う。去年も惜しい競馬だったんで、何とかしたいな」と力が入る。
昨秋からのGI連戦の疲労について「その辺だけだな心配は。ただ、競馬を使った後も回復は早かった。(馬体重は)510キロくらいで出したい。この前ほどは太くはならないと思うよ」と前向きに話す。実際、栗東坂路で行われた1週前追い切りでは4F59秒6-15秒2(馬なり)をマーク。疲れも見られず、好調をキープしている。また、1年ぶりのマイル戦にも「モチはモチ屋の馬もいると思うけど、重賞も勝っているし、こなせない距離ではない」と言い切る。
全休日の11日は馬房で静養。厩舎周りを掃除していた師は、目を細めて最後にこう語った。「大崩れもなく、ここまで頑張ってくれた馬。ローテ的にはきついが、ここも頑張ってほしいな」。長く厩舎の屋台骨を支えてきた愛馬に、こん身の仕上げで新たな勲章をもたらす。
提供:デイリースポーツ