“世界”を制したス
プリント王が、開門直後のまっさらの栗東坂路で、ポテンシャルの高さを見せつけた。
ロードカナロアは最後まで持ったままで攻め駆けする
ダッシャーゴーゴー(6歳オープン)を圧倒し、4F52秒7-38秒7-13秒2の一番時計をマーク。ここを
ステップにドバイ遠征か、それとも
高松宮記念か。未来が決まる大事な一戦へ向けて態勢は整った。
「馬場が悪いのは分かってたんで1番に上がりました。それでも、気持ち悪いくらいノメって」と安田翔助手。ぬかるんだ馬場に脚を取られ、故障をさせたくない。その一方で「しっかり負荷をかけたい」という思いから、スパーリングの相手に重賞3勝馬を選んだ。2Fを過ぎるまでは体を並べていたが、馬場を気にしたダッシャーが遅れ始め、最後は4馬身突き放した。「追えば12秒も出てましたが、中身は出来上がってるので、これで十分です」と好仕上がりに胸を張った。
昨年に
スプリンターズSでGI初制覇を飾り、
香港スプリントで日本調教馬として初めて世界の頂点に立った1200m戦から、過去に1走して2着に敗れた1400m戦になる。安田翔助手は「去年は、力のいる香港を意識して、我慢させる調教をしていたが、1400mなので、ムキにならないように、
リラックスして走らせてるんです」と対策は万全だ。
主戦の岩田も「今度は受けて立つ身。1400mでも、日本では負けられない」と言い切り、「香港で勝ってから、馬が自信にみなぎってて、馬体もパンパン」と充実ぶりに目を丸くする。今後はレースの結果次第だが、勝って「
ドバイゴールデンシャヒーン」(3月30日・UAEメイダン、オールウェザー1200m)へ。叩き台などという生半可は気持ちは一切感じられない。
提供:デイリースポーツ