「第57回
阪急杯・GIII」(芝1400m)は24日、阪神11Rに16頭で争われ、好位を追走した1番人気の
ロードカナロアが、楽な手応えで直線に向くと、そのまましっかり伸びて3/4馬身差の快勝。GI・3連勝に向けて好スタートを切った。勝ちタイムは1分21秒0。2着には2番人気の
マジンプロスパー、さらに3着には首差で11番人気の
オリービンが入った。
「今年は負けるわけにはいかないので、最初のレースを勝利で飾れて良かった。これでまた次が楽しみになりました」。勝つことだけが王者の証明。そう自らを追い込んで、岩田はこの一戦に臨んでいた。世界の最高峰を極めたチャンプと歩む2013年は、重い1年になる。だから、最高の結果を得てもなお、笑みを浮かべることはない。
スタートを決めてスッと前へ。そして無理なく5番手に収まる。4角手前で1度目のGO
サインを送り接近。先頭に立っていた
オリービンを視界にとらえると、ひと呼吸置いてから抜け出した。デビュー3戦目に2着に敗れている7F戦。しかも斤量は58キロ。だがカナロアは、全ての課題を軽々とはね返してみせた。
「少し仕掛けるのが早過ぎたと思ったが、自信を持って最後まで頑張ってくれた。どこからでもレースができる。完成されつつあるのは確か」。進化を続けるパートナーを岩田はこうたたえる。また、出張先の小倉でVを確認した安田師は「中京の1200mはタフなコース。それを踏まえて阪神の1400mを使ったのですが、自信を持って送り出せますね」と、
高松宮記念を見据えた。
このあとは、昨年1番人気で3着と苦杯をなめた舞台へかじを切る。忘れ物を取りに3/24へ。世界王者となったカナロアは、桶狭間でも横綱相撲を演じる。
提供:デイリースポーツ