20日、
JRAは2010年
チューリップ賞、2011年
京都牝馬S、2012年朝日CCで重賞3勝を挙げた
ショウリュウムーン(牝6、栗東・
佐々木晶三厩舎)が、先日9日の
中日新聞杯(16着)をラストランに現役を引退し、今後は北海道苫小牧市のノーザン
ファーム空港牧場で繁殖馬となると発表した。
同馬は、2009年11月22日新馬戦(京都芝1400m)でデビューし、3走目の年明け2月14日の未勝利戦で初勝利。直後に挑戦した
チューリップ賞では、鞍上に兵庫の
木村健騎手を迎え、9番人気ながら同世代の2歳女王でのちの3冠牝馬
アパパネをいきなり差し切って、多くの競馬ファンに衝撃を与える重賞初制覇を飾った。その後、牝馬3冠ではいずれも上位の人気に推されるも、
桜花賞4着、
オークス17着、
秋華賞16着など人気以上の結果は残せずじまい。ただ、年末の
鳴尾記念では、同世代のGI馬
ルーラーシップや
ヒルノダムールらを相手に5着とするなど、能力の一端を示した。
4歳となり、改めてマイル路線に照準を定めるも、年明けの
京都金杯で9着と今一つの結果に終わったが、次走・
京都牝馬Sでは目の覚めるような末脚を見せて差し切り勝ちを決めて、1年ぶりの復活優勝を飾った。また、2011年の秋シーズンには、牡馬に混じってのオープン特別で勝利・善戦するなど、重賞勝ち鞍に匹敵する活躍を見せた。
5歳になっても牡馬相手に健闘を見せる点は変わらず、この年の4走目の
中京記念で2着。休養を挟んで秋の
スワンS(6着)で復帰。紅一点での参戦となった、次走・朝日CCでは、6番人気ながらゴール前での大激戦を捌いて、久しぶりに本領発揮の差し切り決めて、待望の重賞3勝目を挙げた。
明け6歳になっては、
京都金杯で6着、先日9日の
中日新聞杯で16着に敗退。これを最後に、現役生活から退くことになった。
今後は、母
父ダンスインザダークの成功例、そして
キングカメハメハ産駒の活躍馬としての可能性を高く評価されて、ノーザン
ファーム空港牧場での繁殖入りとなる。
【プロフィール】
◆
ショウリュウムーン(牝6)
厩舎:栗東・
佐々木晶三父:キングカメハメハ母:ムーンザドリーム母父:ダンスインザダーク馬主:上田亙
生産者:高村牧場
通算成績:24戦5勝(重賞3勝)
主な勝ち鞍:2010年
チューリップ賞(GIII)、2012年朝日CC(GIII)