30日(土)、日本時間深夜にドバイ・メイダン競馬場で行われる
ドバイワールドカップデー。日本で最も注目を集めるであろう
ジェンティルドンナ、
トレイルブレイザー出走の
ドバイシーマクラシックで、有力馬の1頭に挙げられるのが昨年のヴェルメイユ賞を大楽勝した
シャレータ。その主戦騎手
C.ルメール騎手に、
ジェンティルドンナの印象、
ドバイシーマクラシックの勝算などをお聞きしました。(取材:沢田康文)
――
ドバイシーマクラシックでは日本の女傑
ジェンティルドンナとの対戦が控えています
昨秋の
ジャパンCでは
エイシンフラッシュに騎乗させていただきましたが、
ジェンティルドンナは3歳の牝馬ながら
オルフェーヴルを負かしてしまったのですから、まさにスーパーフィリー。それでも、ボクの
シャレータもG1を2つ勝っている素晴らしい牝馬ですし、いまからどんなレースになるのかワクワクしています。
――
BCターフ以来、約5か月ぶりの実戦となります
冬場は
シャンティイで調整してきました。今年も
シャンティイの気候は大変厳しかったのですが、いまはAWコースも整備されていますし、追い切りに何度か騎乗していましたが、好調と言える状態です。無事にドバイに到着したと聞いていますし、あとは現地でレースまでの数日間をうまく過ごしてもらえればと思っています。
――ヴェルメイユ賞は後続に2馬身の差をつける強い競馬。しかし、人気に推された
凱旋門賞と
BCターフでは敗戦が続きました
まず、
凱旋門賞(9着)の敗因ははっきりしていて、重馬場です。レコード決着で2着した前年のような良馬場だったら勝ち負けできていたかもしれません。この馬は道悪も走れない馬ではないのですが、あの日の不良馬場はあまりにも悪すぎました。
BCターフ(5着)に関してはアメリカの競馬らしく前半のペースから、
シャレータがそれまでに経験したことがないほど速くて、走破時計もとてつもないもの(2:22.8)になってしまい、馬が何もわからないまま、あっという間に終わってしまったという感じでした。
――シーマクラシックの条件は合いますか?
そうですね。メイダンはきっとこの馬に合うと思います。サンタ
アニタよりコースも広いですし、芝が深くて時計も適度に掛かりますからね。あとは、ペースが速くならない方が良い。すべてが速すぎた
BCターフのようなレースは避けたいです。
――日仏の女傑対決に注目が集まります
ジェンティルドンナを負かすことは簡単ではありませんが、
シャレータの力を引き出して、良いレースをしたいですね。ひょっとしたら今回のシーマクラシックが彼女の引退レースになるかもしれないので、勝たせてやりたい気持ちは強いです。こちらには
ジャパンCや
BCターフへの遠征を含めて、豊富な経験がありますから、そのあたりはアドバンテージになるのではないかと思っています。