ドバイシーマクラシック・GI(30日、UAEメイダン)に挑む
ジェンティルドンナが、今季始動戦の最終デモを敢行した。午前6時30分、メイダンの芝に姿を現すと、向正面からスタート。騎乗した井上助手に促されるまま、徐々にスピードを上げる。直線は馬場の外ラチ沿いを疾走した。スパートした残り200mが、さらに圧巻だ。追い出されると、高らかな蹄音を響かせ、豪快なフィニッシュを決めた。
5F70秒1-39秒6-12秒1。動きをスタンドから注視していた岩田は「落ち着いて走っていたね。環境にも早く慣れたようで充実しているんじゃないかな」と目尻を下げる。追い切り後は厩舎地区で、パートナーをじっくり観察。「
リラックスした目をしていたよ」と状態の良さに自信を深めた。
絶対的な身体能力を持つジェン
ティルの、もう一つの強みが学習能力の高さ。メイダンの芝調教初日に100mほど軽く流す程度だったにも関わらず、驚くほど順応した。翌日、再び芝に入った女王は、少しイレ込んでいた前日とは違い、馬場をしっかり踏み締めて堂々と周回。石坂師は「物見が少なくなっていたね。たった1日で明らかに良くなった」と優れた適応力に目を見張った。
懸念材料だった輸送のダメージも全くなし。むしろ、指揮官は「栗東よりも、のんびりしているんじゃないかと思うくらい。フックラし過ぎているんじゃないかと心配になるよ」と苦笑いするほど。日本の牝馬はドバイGIを勝てないというジンクスも、最強女王ならきっと破ってくれる。
提供:デイリースポーツ