「第57回
大阪杯・GII」(芝2000m)は31日、阪神11Rに14頭で争われ、後方4番手でピタリと折り合った単勝1.2倍と断然の1番人気に支持された
オルフェーヴル(栗東・池江)が、4角手前から動き出すと直線で自慢の末脚を繰り出し、残り100mでは早々と先頭に。最後まで気を抜く面も見せずに集中した走りで復帰戦を見事な勝利で飾った。勝ち時計は1分59秒0。半馬身差の2着には後方2番手から豪快に追い込んできた2番人気の
ショウナンマイティ。さらに首差の3着には直線早めに抜け出し粘り込みを図った5番人気の
エイシンフラッシュが入った。
ジェンティルドンナのドバイでの完敗に日本の競馬ファンが漏らしたため息を、約13時間後、5冠馬が歓声と拍手へと変えてみせた。後方で脚をため、外めから次第に順位を上げていく完璧なレース運び。「休み明けの分、合図を送ってからの反応が鈍かったけど、かわされる気はしませんでした。使って良くなる馬なので、次が楽しみ」と池添が言えば、ドバイでネット画像越しに観戦した池江師も「上々の滑り出しです。次はもっと反応が鋭くなるでしょう」と、異国の地で安堵(あんど)の表情を浮かべたという。
注目の次走は
天皇賞・春(4月28日・京都、芝3200m)か、それとも
宝塚記念(6月23日・阪神、芝2200m)か。「オーナーと話し合ってから」とトレーナーは未定としたが、見据える大目標は昨年、ゴール寸前で栄冠を逃した
凱旋門賞(10月6日・ロンシャン、芝2400m)。「次のレースがどこになるにしろ、
凱旋門賞まではひとつも落とせないと思ってます」。心地良いプレッシャーを感じながら、一戦ごとに絆を深める人馬は世界制覇へと歩みを進めていく。
提供:デイリースポーツ