きっちりと仕上がった。
レッドオーヴァルの最終調整は栗東坂路。感触を確かめるように、ゆったりとしたペースで4F76秒0-55秒8-17秒7の時計を刻んだ。適度な気合乗りが、臨戦態勢が整ったことを物語る。
安田師は「体自体はうまく戻って、ふっくらしていますね。本来の力は出せる仕上がりだと思います」と前向きに語る。前走の
チューリップ賞では1番人気に支持されたが、スローペースに巻き込まれての7着。メンバー最速の上がりをマークしているだけに、悔しさが残る結果となった。「前走のようなことはないと思います」と、反撃に向けて気合も十分だ。
指揮官にとっては、
フェブラリーSの
グレープブランデー、
高松宮記念の
ロードカナロアに続く史上初のGI開幕3連勝に加え、調教師としてクラシック初制覇がかかる一戦。
桜花賞では01年の
ムーンライトタンゴの2着が最高だ。馬場状態が気になるところだが「
紅梅Sで悪い馬場も経験していますからね。チャンスを生かせれば」と期待に胸を膨らませる。
人事は尽くした。あとは本番で自慢の末脚を見せつけ、12年前の“忘れ物”を取り戻し、快挙達成といく。
提供:デイリースポーツ