今週末から
中央競馬は東西主場で開催替わりとなって、重賞レースは21日(日)に東京で「
オークストライアル」の
フローラS、同日の京都で古馬のマイルGII・
マイラーズC、前日20日(土)には古馬牝馬の中距離重賞・
福島牝馬Sが行われる。各レースに出走を予定している、主な有力馬は以下の通り。
■4/21(日)
マイラーズC(4歳上・GII・京都1600m)
カレンブラックヒル(牡4、栗東・
平田修厩舎)は、昨年は
NHKマイルC・
毎日王冠を無敗で制し、
天皇賞・秋では5着に入った。明け4歳初戦の
フェブラリーSでは残念な結果に終わったが、芝のマイルで改めてそのスピードを示したい。
グランプリボス(牡5、栗東・
矢作芳人厩舎)は、昨年の
安田記念で2着、
マイルCSで最後の直線まともに不利を受けながら2着。当地の1400mで行なわれる
スワンSでは快勝するなど、国内マイル路線での実力上位は明白。今年はここから始動する。
クラレント(牡4、栗東・橋口弘次郎厩舎)は、昨秋の富士Sを制し、年明け初戦でマイルの強豪馬が揃った
東京新聞杯を快勝して充実一途。京都マイルは久々になるが、
デイリー杯2歳Sで重賞初Vを果たした舞台なら、ここでも有力視される。
シルポート(牡8、栗東・
西園正都厩舎)は、昨年から京都開催に移ったこのレースの覇者。8歳を迎えた今季も前走・
中山記念であわやの3着とするなど、マイペースの競馬では相変わらず手怖い存在。開幕週のスピード馬場で、いつものように粘り込みを狙う。
ダノンシャーク(牡5、栗東・
大久保龍志厩舎)は、年明けの
京都金杯で完勝して重賞初制覇。今回は少し間隔が開いているが、昨年もこのレースでも2着しているように、とにかく大崩れのない得意条件で引き続きの好走を狙う。
その他、マイル重賞の安定勢力
ファイナルフォーム(牡4、美浦・
堀宣行厩舎)や、相手強化は課題も
京都牝馬Sで脚質転換に成功した
エーシンメンフィス(牝5、栗東・
野中賢二厩舎)など、マイル界の強豪が一堂に集うハイレベルな一戦。発走は15時40分。
■4/21(日)
フローラS(3歳・牝・GII・東京芝2000m)
スイートサルサ(牝3、美浦・
菊川正達厩舎)は、前走・
クイーンCで
ウキヨノカゼにクビ差及ばずの2着。それでも、デビューからの4走はいずれもメンバー中1番の末脚を使っており、
オークスへ向けた戦いでも上位争いが期待される。
エバーブロッサム(牝3、美浦・
堀宣行厩舎)は、順調に使えなかった中で未勝利・
フラワーCでの2着惜敗など、ここへきて末脚に磨きがかかってきた。今回はデビュー戦6着に敗れた東京コースになるが、
ディープインパクト産駒だけに侮れない存在となる。
ラストグルーヴ(牝3、栗東・
藤原英昭厩舎)は、
父ディープインパクト、母が1997年
天皇賞・秋など重賞7勝を挙げた女傑
エアグルーヴという超良血馬。3歳世代最終週の新馬(阪神芝1800m)で、見事な差し切り勝ちを決めた。確率12/16の抽選待ちの身ではあるが、出走してくるようなら注目の一頭。
イリュミナンス(牝3、栗東・
松永幹夫厩舎)は、年明けのファアリーSで1番人気4着、前走・
クイーンSでは2番人気3着と、5馬身差で圧勝した新馬のインパクトからはやや物足りないレースが続く。今回は追走が楽になる2000mで、
オークスへの権利取りを狙う。
セキショウ(牝3、美浦・
杉浦宏昭厩舎)は、前走・芝2000mの
ミモザ賞を完勝した。3歳春で9戦のキャリアも、そのうち3着以内が6回という堅実派。東京コースは、昨秋の
百日草特別で牡馬を相手に善戦する4着としており、ここでも怖い存在となる。
その他、抽選待ちの組からは、前走・芝2000mの未勝利戦で豪快に差し切った
デニムアンドルビー(牝3、栗東・角居勝彦厩舎)や、新馬圧勝の東京コースに戻る
ロジプリンセス(牝3、美浦・
古賀慎明厩舎)など、好メンバーでの一戦は上位3頭までの
オークス出走権を懸けての戦い。発走は15時45分。
■4/20(土)
福島牝馬S(4歳上・牝・GIII・福島芝1800m)
マイネイサベル(牝5、美浦・
水野貴広厩舎)は、昨年秋の
府中牝馬S、前走・
中山牝馬Sを制し、ここへきて牝馬重賞では常に上位争いを張れるようになった。今回は56キロでの出走になるが、目下の充実ぶりから引き続き有力視される。
オールザットジャズ(牝5、栗東・角居勝彦厩舎)は、昨年のこのレースの覇者。前走・
中山牝馬Sでは
マイネイサベルを相手に完敗の3着に敗れたが、54キロと好相性の舞台で再逆転を見込む。
アロマティコ(牝4、栗東・
佐々木晶三厩舎)は、昨年の
秋華賞3着馬。休み明けの前走・小倉の準OP・
関門橋S(芝1800m)では、先行・前残り傾向の馬場状態の中を、大外を回っての差し切りV。着差以上の完勝で、地力の違いをアピールした。ここは何とか2着までに入り、先々への展望を広げたい。
トーセンベニザクラ(牝4、美浦・柴崎勇厩舎)は、年末の
ターコイズSで勝ち馬から0.4秒差の4着。その他、
ローズSでは5着、
秋華賞でも0.7秒差の9着とするなど、着順ほど見劣らないレースを続けている。一息入れて挑むここで、食い込みを狙う。
その他、昨年の
フローラSの覇者
ミッドサマーフェア(牝4、美浦・小島太厩舎)や、昨年の3着馬
アカンサス(牝5、美浦・
畠山吉宏厩舎)など、古馬牝馬路線の有力各馬が揃った一戦。発走は土曜の15時25分。