船橋競馬場(天候・晴、馬場状態・良)で行われた、ダート
グレード競走・第25回
かしわ記念(第11レース・JpnI・1600m・1着賞金6000万円)は、南関東5頭、
JRAから5頭、他地区から1頭の、合わせて11頭で争われた。
レースは、好スタートを切った
JRAの
エスポワールシチーが、スタンド前で
ピエールタイガーに競りかけられるも1コーナーからはすんなりと先頭に立ち序盤を迎える。3番手には地元・船橋の
ナイキマドリード、その後ろに
ホッコータルマエ、
テスタマッタ、
ローマンレジェンドの順で
JRA勢が続いた。
動きがあったのは3〜4コーナー。楽に逃げる
エスポワールシチーに、
ホッコータルマエが手綱を動かしながらも差を詰め、これを見た
ローマンレジェンドも動く。
直線に入って、粘る
エスポワールシチーに徐々に並びかけた
ホッコータルマエが、最後は1馬身1/2の差抜け出して優勝。2番人気だった。勝ちタイムは1分37秒8。
かしわ記念4回目の制覇を狙った
エスポワールシチーが2着は守り、1馬身差の3着に1番人気
ローマンレジェンドが入った。
JRA所属馬5頭が上位独占という結果になった。
ホッコータルマエは、父が
キングカメハメハ、
母マダムチェロキー(
その父Cherokee Run)という血統の牡4歳鹿毛馬。鞍上は
幸英明騎手。
JRA栗東・西浦勝一厩舎の所属。通算成績は17戦8勝。重賞は、今年の
佐賀記念、
名古屋大賞典、
アンタレスステークスに続いて4連勝で、通算では5勝目。GIは初めての制覇となった。
レース後の関係者のコメントは以下の通り。
1着
ホッコータルマエ(
幸英明騎手)
「スタートは速いし、器用な馬なので、1600mは心配していませんでした。
エスポワールシチーを射程圏に入れてレースをしました。良い結果が出せて良かったです。」
(西浦調教師)
「レースセンスが良く、乗り役の意のままに動いてくれます。調教を積むたびに、そしてレースを使うたびに力をつけています。今が充実している時です。騎手が跨るとオンになるように、馬自身がオンとオフの切り替えがしっかりできています。だからこそレースでも集中できます。今は、筋肉の付き具合などまだまだ完成していない所もありますが、完成に近づいてはいます。今後は
帝王賞を目指し、夏は休養し、秋は中央のGI・
ジャパンカップダートを目標に、無事に馬を育てていきたいです。」
2着
エスポワールシチー(
浜中俊騎手)
「内枠でポケットに包まれるのは嫌だったので、行くなら行く、それでも他の馬が行くなら番手で構えようと思っていました。実際レースでは、スピードを生かして、この馬の競馬ができました。勝ち馬が強かったです。負けたのは残念ですが、8歳になって初めて乗ってすごいなと思いましたし、このレベルでやっていける力を証明してくれました。」
3着
ローマンレジェンド(
岩田康誠騎手)
「小回りの1600mは忙しいです。すごいスピードの流れに戸惑っていました。休み明けというのもありましたが、ズブくなってきたのは確かです。
帝王賞の2000mなら違うと思います。」
4着
テスタマッタ(
戸崎圭太騎手)
「1〜2コーナーで引っかかりました。しかし、すぐに落ち着きましたし、最後までしっかり走ってはいました。」
(取材:舩山陽司、米田元気)
提供:ラジオNIKKEI