オークス(GI・芝2400m)に出走予定の
デニムアンドルビー(牝3・角居勝彦厩舎)について、
内田博幸騎手のコメント。
「厩舎からは、いい感じで飼い葉も食べているし、順調に来ていると聞いていますので、
オークスでも十分に力を出せる状態にあると思います。
前走の
フローラS(GII・芝2000m・1着)で初めて乗ったのですが、当日の感触も良かったですし、背中や脚の運びもすごく良かったですね。道中は後ろからの競馬になりましたが、開幕週で前も止まらない馬場ですし、あの位置取りで大丈夫かと見ている関係者やファンの方々は心配されたと思います。ただ返し馬の感じでは、さほど前に行く馬ではないと思いましたし、道中は馬を信じて慌てませんでした。ペースも3、4コーナーで遅くなりましたので、自然と上がっていく形になりましたけど、この馬なら直線でもまた十分に伸びてくれると思っていました。
何とか
オークス行きたいと考えていましたが、そういう気持ちを強く出し過ぎると、勝ちを急ぐ形になってしまいます。ですから、馬の力を信じていれば、必ず結果が出てくれるものと思って騎乗しました。他に強い馬もいましたし、
オークスの切符が手にできて、勝った時は本当に良かったと思いました。それに最近は外国人ジョッキーが大活躍して、大きなレースにもたくさん勝っていますから、あのレースでは関係者やファンの方に、日本人ジョッキーとしてアピールをしたいという気持ちも強かったですね。
デニムアンドルビーは、行きたい時に行けて溜めもきく、素直で乗りやすい素晴らしい馬です。前走でも、直線で11秒台を刻んで、十分過ぎるほどの上がりタイムでしたし、
オークスでも良いレースができるという手応えを感じた前哨戦となりました。前回で2000mを経験していますし、距離に関しては問題ないでしょう。左回りも、前走で勝っていますので問題ありません。枠順もどこでも大丈夫だと思います。
ここ何週か、GIで1番人気に近い馬に乗せて頂いていますが、ジョッキー人生の中でこんな経験はなかなかできないと思いますので、十分味わいたいですね。このような経験をたくさん積むことが、技術の向上や、自分の自信にもつながっていくことだと思いますので、人気のプレッシャーに負けないように騎乗したいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)