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アユサン自信を持って本番へ、オークス直前情報/美浦トレセンニュース

  • 2013年05月16日(木) 15時46分
オークス(GI・芝2400m)に出走予定のアユサン(牝3・手塚貴久厩舎)について、陣営のコメント。

アユサンについて、手塚貴久調教師。
「栗東に1か月少しいて、向こうの水に慣れたところで桜花賞が終わって、美浦に戻ってきました。さすがにレースの疲れはありましたが、思ったよりダメージが少なくて10日前後で疲れも取れ、オークスに向けて順調に調教をすることができました。

 1週前にかなりハードなトレーニングをしましたので、今週は単走でもいいかなという気持ちもありました。けれども先週の追い切りで、若干とぼけるところがあったので、もう1度併せ馬を敢行することにしました。とぼけるというのは、先週に限らずなのですが、ゴールを過ぎてジョッキーの指示が終わると気を抜くということですね。反応も速いですし、やめるのも速いんですよ。それが競馬に行って悪い方に出ることはあまりないのですが、少しでも調教でそういう面を矯正しておければと思ってやっています。

 今日(5/16)は、時計よりも動き重視ということでやったのですが、良い動きだったと思います。元々ボリュームのある馬でしたが、以前よりも随分しっかりしてきているので、後ろから見ても腰のあたりがドシッとして見えるようになりましたね。2歳時は、体を持て余していましたので、おっかなびっくり調教もして競馬も使うという形になっていましたが、チューリップ賞前後からしっかりしてきて、負荷をかけられるようになったことが大きいと思います。桜花賞では、アユサンの精神力の強さを垣間見ることができましたし、改めて彼女の強さを感じることができました。

 桜花賞を勝って1600mが強いことはハッキリしましたが、力んで走るところもありませんし、折り合い面でも心配ありませんので、ウチのスタッフとも距離の融通はきくという意見で一致しています。また距離延長に対応できるような調教メニューを組んで、できることはやってレースに臨もうと思っています。

 丸山騎手は、桜花賞の前日にまさかの落馬負傷で、急遽C・デムーロに乗り替わりになりましたから、彼自身、辛い思いもしたでしょうし、痛い思いもしたでしょうね。今回はオーナーのご厚意もあって、また丸山騎手に戻るということで、彼も意気に感じているでしょう。それにアユサン桜花賞に出られたのは、チューリップ賞で彼が3着に持ってきてくれたことが大きかったので、今回のオークスでは、丸山騎手がアユサンの力を借りて頑張ってほしいと思っています。

 星野オーナーとはここのところ毎日連絡を取っていますが、今日、最終調整を終えて、自信を持って本番に臨める状態だと報告するつもりです。

 枠順はさほど気にしていません。馬場は、どしゃ降りになるとこの馬の良さがそがれるかなという気がするので、できれば良馬場でやりたいですね」

アユサンについて、丸山元気騎手
「先週乗った時よりも、馬に覇気もありましたし、終いの反応も良かったです。順調に来ていると思います。先週は中間楽をさせた分、馬もまだ戸惑いながら走っていましたが、今週は馬がスーッと反応しているので良かったと思います。

 距離に関してはやってみないとわからない部分もありますけど、馬の力を信じているので大丈夫だと思います。

 桜花賞は、自分の不注意が招いた落馬負傷で乗り替わりになってしまいました。桜花賞は見なくてはいけないとは思ったのですが、悔しさの方が大きくてライブでは見られませんでした。正直なところ、オークスでは乗れないかもしれないとも思いましたが、その中でも乗せてもらえるというのはありがたいことですし、責任感を持って騎乗したいですね。馬主さんはじめ、先生にも本当に迷惑をかけているので、今回は1着という結果にこだわりたいですし、そこで恩返しができればいいなと思います。

 新馬の前から乗せてもらっているのですが、最初は大丈夫かなという印象を受けました。ただその中でもどんどん馬が良くなってきて、暖かくなってきたらトモがパンとしてきて、桜花賞の前は本当に以前とは別馬のような感じになっていました。

 本番では、とにかく僕が焦らないように乗れば結果はついてくると思うので、うまくエスコートをしたいですね。馬場は悪くても別に問題ないと思います。良馬場にこしたことはないですが、馬場状態はそんなに気にしていはいません。一番外はさすがに嫌ですけど、枠順もあまり気にしていません。

 この馬が僕を男にしてくれるのではないかなとデビュー前から思っていたので、ここでやはり結果を出したいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)

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