30日午前、2008年
朝日杯FS、2011年
マイルCSなどGIで2着2回、重賞2勝を挙げた
フィフスペトル(牡7、美浦・
加藤征弘厩舎)が、けさ美浦トレセンで行われたウッドチップコースで追い切りの際に左第一趾骨粉砕骨折を発症し、予後不良と診断。その後は、残念ながら安楽死の処置が取られた。
同馬は今週末に行われる
安田記念に出走予定で、最終追い切りを行っている最中にまさかの不幸に見舞われる形となった。
これを受け、馬主であるキャロット
ファームのHP上で
加藤征弘調教師は「最終追い切りで整えて大一番へ向かえるようにできればと思っていました。ハロー明けの馬場コンディションがいいときにウッドチップコースへ入りました。何とか救えないかと願ったのですが、左トモ脚の骨折がひどく苦しめるだけになってしまう状態だったため楽をさせてあげることになりました」とコメント。また、同師は美浦トレセンでも会見に応じ「2歳時から息の長い活躍をしてくれました。まだ気力も体力もあっただけに、残念です」と思いを語った。
フィフスペトル自身は、2008年
函館2歳S優勝や
朝日杯FS(2着)、3歳春には
皐月賞・
NHKマイルC・
日本ダービーと、いずれのGIにも出走するなど若駒時代から厩舎の屋台骨を支えた存在とあって、加藤征師はじめ関係者のスタッフのショックは大きく「2歳時から第一線で活躍してくれ、特にダービーのときにはあの抜群の手応えで夢を見せてくれたほど。アンカツさんも勝つかと思ったと言っていたほどでしたが、不良馬場に泣かされてしまいました。(古馬になり、2011年の)マイル
チャンピオンシップの僅差の2着もありました。(
安田記念では)具合の良さを何とか結果にしたい、何とか大きいところを取らせてあげたいという思いでここまで来ましたが、このようなことになってしまい誠に申し訳ありません」と、苦しい胸の内も発表されている。
JRAでは前日29日にも、2011年阪神JFを制した
ジョワドヴィーヴル(牝4、栗東・松田博資厩舎)が、栗東トレセンでの追い切り中に骨折し予後不良に。連日、重賞ウィナーが調教中のアク
シデントに見舞われた。
【プロフィール】
◆
フィフスペトル(牡7)
厩舎:美浦・
加藤征弘父:キングカメハメハ母:ライラックレーン母父:Bahri馬主:キャロット
ファーム
生産者:社台コーポレーション白老
ファーム
通算成績:28戦5勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:2008年
函館2歳S(GIII)、2011年
京成杯AH(GIII)