今年の
安田記念は1番人気に応えて
ロードカナロアが勝利!距離の不安も何のそので、世界レベルの力を見せつけた。
岩田康誠騎手「マイルでも持つと信じていたので、結果を出せてホッとしています。ペース次第で色々なレースが出来るし、乗りやすい馬ですね。1頭になるとソラを使うところがあって、直線では何度かヨレてしまい、それを修正できなかったのが心残りです。
ファンの皆さんに1番人気にしてもらって、
ロードカナロアの力を信じてもらったので、マイルでも負けるわけにはいきませんでした。東京のマイルを勝ったので、この馬の路線が広がったと思います。秋はもちろんですが、暮れまで負けられない戦いが続きますね」
安田隆行調教師
「レースはいい形で流れて、直線向いた時にはこれなら行ける!と思いました。あと1ハロンのところで
ショウナンマイティがいい脚でやって来たけど、残り50mの辺りで勝ったと思いました。
安田記念を選んだのは、3月の
高松宮記念から秋に繋がるレースとして使いたくて、カナロアは賞金も持っているので、普通のレースに出るのは難しい。それで、
安田記念一本に絞ろうとオーナーと相談して決めました。
今まで1200m中心だったので、東京のマイルはどうかなという思いはありました。でもそれを覆す走りを見せてくれて、この後の選択肢が広がりましたね。
秋は
スプリンターズステークスや
マイルチャンピオンシップといったレースを視野に入れています。今日マイルでこういうレースをしてくれたんでね、暮れの香港ではマイルっていうのも魅力的に思えてきました。もちろん、ス
プリントという選択肢もありますけどね」
距離が不安視されたマイル戦であれだけのレースをしたにもかかわらず、レース後検量室前で見た
ロードカナロアは、すでに息が入り、通常の呼吸をしているように見えた。迫力ある馬体はもちろんだけれど、この馬の心肺機能の強さにも驚かされる。
海外からやって来たプレスたちは、
ロードカナロアが
香港マイルとス
プリントの、どちらの選択肢を選ぶのか繰り返し安田調教師に質問した。改めて、世界が注目する馬だということを実感した一戦だった。
2着は直線よく追い込んだ
ショウナンマイティ。浜中騎手はレース後、堪え切れずに悔し涙を流した。
浜中俊騎手「初の1600mでわからない部分もあったけど、馬は気持ちに応えるいい走りをしてくれました。今は悔しい気持ちしかないです…。この馬に、どうしてもGIを獲らせてあげたい。また秋に頑張ります!」
3着
ダノンシャーククリスチャン・デムーロ騎手
「前が速いペースで引っ張る展開になり、僕の馬はいい脚で伸びて来てくれましたが、直線で
ロードカナロアと当たってしまい、少し怯んでしまいました。そこで脚色が鈍ってしまいましたね」
4着
マイネイサベル松岡正海騎手「3,4コーナーで香港の馬に邪魔されてしまいました。あれが無ければ1馬身は違ったと思います。ただ、こうやってタメれば本当にいい脚を使ってくれるし、このメンバーでもよく頑張ってくれました。ようやく完成の域に達した印象ですね」
6着
ダークシャドウ戸崎圭太騎手「馬の出来はすごく良かったです。いい位置を取りに行った分、最後は伸びが甘くなってしまいました。結果論ですけど、もう少しタメた方が良かったのかもしれません。マイルに関しては問題なく、上手に走っていました」
8着
ヴィルシーナクレイグ・ウィ
リアムズ騎手
「
ヴィクトリアマイルの時と同じイメージで乗ったんですけど、今日は前のペースが速くて、前が止まる展開になってしまいました。この馬の持ち味である
ファイティングスピリットを生かすレースは出来たけど、もう少しタメられれば別の結果があったかもしれません。今日はメンバー的にも強かったですけど、その中でよく頑張ってくれました」
10着
グランプリボス内田博幸騎手「本当はもう2頭分後ろにいたかったんだけど…枠も良かったし思った以上に前に行ってしまいました。前半ムキになってしまって。もっと
リラックスして走らせてあげたかったです。直線は外に出したかったけど行き場がなくて。
ロードカナロアと一緒に出していきたかったです」
(取材:赤見千尋)