2日、2009年
菊花賞で勝ち馬
スリーロールスからハナ差の2着ほか、同年
ステイヤーズS、翌年
ダイヤモンドSを制し重賞2勝を挙げた
フォゲッタブル(牡7、栗東・
池江泰寿厩舎)が、4月28日の
天皇賞・春(10着)を最後に競走生活から引退することが明らかとなった。北海道苫小牧市のノーザンホースパークで乗馬へと転身する予定。
フォゲッタブルは、
父ダンスインザダーク、1997年の
天皇賞・秋などGI・2勝、重賞7勝を挙げた
エアグルーヴを母に持つ良血馬として、2009年1月18日に栗東・池江泰郎厩舎からデビュー。初陣は5着に敗れたが、2戦目の未勝利戦(京都芝2200m)で初勝利を挙げた。その後は春のクラシックへは賞金不足で進めず、夏場も休まずに使って7月の(500万・阪神芝2400m)で2勝目、1000万へと昇級しても2着と健闘し、年明けデビューから通算9戦目で重賞初出走となった9月の
セントライト記念では3着に入って
菊花賞へと駒を進めた。
迎えた3冠レースのラスト・
菊花賞では7番人気に留まっていたが、勝ち馬
スリーロールスが抜け出しを図るゴール前で猛然とハナ差まで迫る2着と大健闘。その後は、12月に日本一の長丁場・
ステイヤーズS(3600m)で重賞初勝利を飾り、
有馬記念でも4着と好走した。
明け4歳を迎える頃には「春の天皇賞候補」としての呼び声も高く、期待通りに年明け初戦の
ダイヤモンドSを1番人気であっさりと完勝して重賞2勝目を挙げるなど、文字通りの長距離向きの父と、超一流の母の仔として、長丁場への適性を如何なく発揮した。
2010年の
天皇賞・春は1番人気で迎えたが、それまでの伸びを欠いて6着。その後は2011年から
池江泰寿厩舎へと所属変更こそあったものの、古馬になってからは引退レースとなった先日の
天皇賞・春まで一貫して2200mを超える距離だけに出走し、結果はともかくとして、目立った故障や長期の休養もなく中・長距離レースでは欠かせない存在に。7歳シーズンを迎えた今年の
阪神大賞典では3着に入線して、久しぶりに馬券圏内に入り健在をアピールしていた。
【プロフィール】
◆
フォゲッタブル(牡7)
厩舎:栗東・
池江泰寿父:ダンスインザダーク母:エアグルーヴ母父:トニービン馬主:金子真人ホールディングス
生産者:ノーザン
ファーム
通算成績:32戦4勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:2009年
ステイヤーズS(GII)、2010年
ダイヤモンドS(GIII)