6月23日(日)に阪神競馬場で行われる宝塚記念(GI・芝2200m)に出走予定の、フェノーメノ(牡4・戸田博文厩舎)とナカヤマナイト(牡5・二ノ宮敬宇厩舎)陣営の共同記者会見が、6月19日の追い切り後に行われた。各陣営の会見は以下の通り。

◆フェノーメノについて、戸田博文厩舎の斎藤吉則調教助手。
「前走の天皇賞・春(GI・芝3200m・1着)は、初めての長丁場でしたが、早めに抜け出す形で押し切る強い競馬をしてくれました。以前はヨレたりするところもありましたが、天皇賞では早めに抜け出しても、そのあたりは修正できていました。

前走後は厩舎で調整をしてきました。長距離輸送や長丁場を走った疲れが出ないか心配でしたが、思ったよりもケロッとしていました。ただ見えない疲れがあるかもしれませんし、十分ケアをしながらやってきましたが、ここまで順調に来たと思います。2週前追い切りも長めからしっかりやって、1週前も蛯名騎手に乗ってもらって十分負荷をかけています。今日(6/19)は単走で追い切りました。1週前、2週前と十分やっていますので、馬のリズムを崩さずにという感じでしたが、メリハリのある良い走りでした。

馬は今年になって、本当にしっかりしてきました。ジョッキーが乗った時にもそうですが、メリハリがついて馬自身が競馬を覚えてきているのかなと思います。前走でGIを勝ちましたが、GIをもっと勝っている馬もいますので、あくまでも挑戦者の立場で臨みます。天皇賞・春では初めての京都でも問題なかったので、阪神でも対応してくれると思いますし、距離的にも競馬がしやすいでしょう。競馬センスが良くレース上手な馬なので、相手云々ではなく、前走と同様に自分の競馬に徹するのが1番だと思います。ファン投票でも4位と上位でしたし、応援して下さるファンの方々のためにも良い結果を出したいと思います」

◆ナカヤマナイトについて、二ノ宮敬宇調教師。
「調教後、ジョッキー(柴田善臣騎手)とも話をしましたが、力を抜いてリラックスした走りで、予定通り調教ができたと思います。前走の安田記念(GI・芝1600m・12着)から中2週で体がだいぶ出来上がっていますし、オーバーワークにならないように単走でやりました。真面目な馬なので、調教でも一生懸命走ってくれるのですが、結果が伴わないことがあり、そういう時は疲れが残っていたようです。その反省もあって、オーバーワークにならないようにしているのと、前走の安田記念(GI・芝1600m・12着)から中2週で、体がだいぶ出来上がっていることもあり、先週、今週と単走でやりました。

前走後は、多少の疲労は残りましたが、回復力が以前よりありますね。悪い時はゴツゴツとして前が出なかったり、トモの踏み込みが今ひとつでしたが、今はそんなに悪くないですからね。挑戦者ですし、人間も含めて自然体でリラックスして臨むことができれば、力が発揮できるのではないかと思います。

前走は非常に速い時計でこの馬には可哀想だったなと思いますが、悲観はしていません。もう1つ上の重賞を獲れると思っている馬ですから、着順に関してもそんなに気にしていません。3歳、4歳と年齢を重ねて、すべての面で大人になってきているきていますし、様々な競馬場にも行っていますので、輸送に関しても心配ないと思います。東京も勝っていますが、右回りの方が結果が出ていますので、その点でも期待をしています。

相手は強くなりますが、力を抜いて挑戦できるところが1番良いですし、力を発揮できると思います。安田記念のように速い時計ではなく、時計がかかる馬場の方がいいでしょう。この馬に合ったレースをしてくれて、あとは結果が伴ってくれるとなお良いですね」(取材・写真：佐々木祥恵)