7月6日(土)、福島5Rのダート1150mでデビュー予定の
ニシノイナズマ(牡2・
父スウェプトオーヴァーボード)について、
松山将樹調教師。
「北海道でだいぶ乗り込んできたようです。520キロと体が大きい馬でしたから、牧場では球節がモヤっとしたこともあったようで、当初は坂路で調教をしていましたが、徐々に良くなってきましたし、ウッドチップコースで全体時計が68秒をベースに3本時計を出しました。3本とも馬也で、まだ一杯にはやっていませんが、動けていると思いますよ。大型馬ということもあり、1150mは忙しいかなとも思いますが、ゲートを出てしまえば気の良い馬ですからね。まだ2歳なのでヤンチャな面も見せていますが、素材は良い馬ですし、今は脚元も心配ありません。490キロくらいで出走できればと思っています」
7月7日(日)、福島5Rの芝1200mでデビューする
セイウンクロス(牡2・
父アグネスワールド)と、同じく7日、函館5Rの芝1800mでデビューする
ルヴェソンヴェール(牝2・
父クロフネ)について、両馬を管理する
武藤善則調教師。
セイウンクロス。
「ソエが少しあったので、大事を取って坂路で調整してきました。北海道トレーニングセール出身なので、既にフラットワークやコーナーワークを見ていますし、その時、単走でも終い10秒台が出たように、十分な走りができることもわかっています。カーッとするタイプではないですが、スピードは間違いなくありますね。前に他の馬を行かせて折り合いをつけた競馬をさせたいと思っています。ソエはレースには影響のない程度ですよ。馬体は420キロ台半ばと、コンパクトにまとまっていますが、走らせるとカッコ良いですし、顔付きも良い馬です。ただ1つ心配なのは、馬っ気が強いことです。しかもどの馬でも良いというのではなく、ちゃんと好みのタイプがいるんです。牝馬をジロッと見て、好みかどうかしっかり見極めています(笑)。タイプではない馬の前は、素通りして全く反応しません。もしデビュー戦に気になる馬がいて、レースの方に集中できないと困りますよね。パドックで歩く順番が入れ替わったりしていたら、好みの馬がいたと思って下さい(笑)」
ルヴェソンヴェール。こちらは、
セントライト記念(GII)を勝った
フェイトフルウォー(
父ステイゴールド)の半妹にあたる。
「育成の時から順調で、入厩してからもゲート試験に合格し、その後一度放牧に出して体をフックラさせてから、ここを目標に入厩と、ここまでシナリオ通りに来ています。500キロ近くあって馬っぷりも良く、ス
トライドの大きい走りをしますし、ポテンシャルの高さを感じます。最初は物見もしていましたが、学習能力の高い馬なので、経験をすれば大丈夫のようです。先週(6/26)、芝デビューに合わせて、本場場を経験させています。今週(7/3)はウッドチップコースで格上馬と併せ、手応えも劣っていなかったようですよ。距離が延びて良さが出そうですし、折り合い面も心配なさそうですね。今回は少頭数ながら、先週福島で除外になった藤沢(和)厩舎の
ロサギガンティアが回ってくるなど、メンバーが揃っていますが、十分やれると思っています。血統背景や馬体からも期待しています」(取材・写真:佐々木祥恵)