サマー2000シリーズ第3戦「第49回
小倉記念・GIII」(芝2000m)は4日、小倉11Rに15頭で争われ、3番人気の
メイショウナルト(栗東・武田)が鮮やかに抜け出した。勝ちタイムはコースレコードとなる1分57秒1。1馬身1/4差の2着は5番人気の
ラブリーデイ、さらに首差の3着には1番人気の
マイネルラクリマが入った。
格上挑戦馬が、圧巻の走りでゴール板を撃ち抜き、初重賞制覇。「狙っていたレースなので、すごくうれしい」05年
メイショウカイドウ以来の
小倉記念Vに、
武豊は満面の笑みを浮かべた。向正面過ぎから果敢にスパートすると、4角手前で早くも先頭へ。直線では後続を余力十分に突き放した。「仕掛けが早いかなと思ったけど、思い切って勝負をかけました」と心地良い汗をぬぐう。これで自身はサマージョッキーズシリーズの首位に浮上。合算で31ポイントとなった。
武田師も思わず感涙。1000万下勝利後、ジョッキーの進言でこの舞台への参戦を決めていたことを明かす。「これで松本好雄オーナーに、少しでも恩返しができたと思う」と喜びをかみしめた。
2、3歳時には
オルフェーヴルや
ウインバリアシオンといった強豪ともしのぎを削った素質馬。気性的な問題からクラシック出走こそかなわなかったが、去勢してからは走りっぷりが一変した。「真面目に走ると強いね。ここまで調子が上がっていく馬はなかなかいないよ」と遅咲きの5歳馬に目を細める。
今後については未定ながら、重賞をレコードで制したことで選択肢は大きく広がった。実りの秋へ、充実の人馬がまっしぐらに突き進む。
提供:デイリースポーツ