勝負の世界は水ものだ。一度崩したリズムを取り戻すのはとりわけ難しい。
京都大賞典で1番人気に推されながらも5着に敗れたゴールドシップは「精神面のケアを重視」(須貝師)し、ジャパンカップに向けて調整中だ。この春、宝塚記念で最初の復活劇を遂げたが、今は2度目のリベンジに向けて淡々と鋭気を養っている。
「休み明けのレースはゆっくりがいい。でも、京都大賞典は斤量を他の馬より2キロ多く背負っての高速馬場。枠順も響いて外々をまわらされる競馬になった。あと、あの日は秋なのに30度を超える暑さ。芦毛は暑さには弱いんです。芦毛は毛の色は白いけれど、肌の色素は他の毛色に比べて濃い。皆さん、よく“芦毛は暑さに強い”というけれど、実はそうじゃない。肌の色素が熱を吸収してしまうから、暑さには決して強くないんですよ。何もかもがかわいそうやった」(須貝師)
この中間はとにかくゴールドシップをリラックスさせ、精神面をケアすることに注力している。
「京都大賞典はストレスのかかる競馬だったら、これが...