18日、
川崎競馬場(雨 稍重)ではダート
グレード競走・第64回
全日本2歳優駿(JpnI)が行われ、北海道所属の1番人気
ハッピースプリントが逃げる
スザクを直線で交わし、2歳ダートチャンピオンの座に就いた。
ゲートイン時に
ナイトバロンが暴れ、故障のため競走除外となり13頭立てで行われた。レースは
スザクが主導権を握り、2番手に
ニシケンモノノフ。
ハッピースプリントは3番手追走、
マキャヴィティと
メイショウイチオシは中団からレースを進め、向正面でポジションを押し上げた。4コーナーで
ハッピースプリントが2番手に上がり、突き放そうとする
スザクと直線では後続を引き離しての一騎打ち。外から力強く抜け出した
ハッピースプリントが優勝した。
勝ちタイムは1分40秒4。勝利騎手は北海道・
宮崎光行。
5番人気
スザク(
JRA)が1馬身半差の2着、好位を進んだ8番人気
サーモピレー(船橋)が6馬身差の3着に粘った。4着
マキャヴィティ(
JRA)、5着
ダイチトゥルース(
JRA)。2番人気
メイショウイチオシ(
JRA)は6着、3番人気
ニシケンモノノフ(
JRA)は8着。
ハッピースプリントは
父アッミラーレ、
母マーゴーン(母の
父Dayjur)。牡2歳鹿毛馬、北海道・
田中淳司厩舎。浦河・辻牧場の生産。デビュー2連勝で
JRAの芝レースに2度出走しいずれも5着。ダートに戻りオープン快勝後、前走の
北海道2歳優駿(JpnIII)を完勝していて、これで重賞連覇となった。通算成績は7戦5勝、うちダートでは5戦して無敗。
地方競馬所属馬による
全日本2歳優駿勝ちは2009年の
ラブミーチャン(笠松)以来4年ぶり、北海道所属馬の優勝は2001年
プリンシパルリバー以来12年ぶりとなった。
レース後の関係者のコメントは以下の通り。
1着
ハッピースプリント 宮崎光行騎手「本当に嬉しいです。3番手につけられたので、馬の力を信用して、確信して乗っていました。初めての左回りにも全く動じることなく、これまで以上の出来でした。2歳でこれほど乗りやすい馬は初めてです。常に思っている以上の動きをしてくれます。もっと強いメンバーともいいレースができると思わせてくれます」
田中淳司調教師
「最高です。こんな気分は味わったことがありません。北海道の2歳は強いと言われながら、なかなか勝てなかったので嬉しいです。馬が大人で、物事に動じません。レースでは思ったより前の位置取りでしたが、1頭だけ3コーナーを持ったままで回ったので勝てると思いました。ひとつ夢をクリアでき、オーナーと馬に感謝しています。レースの前に、勝ったらドバイに行こうと話していました。今後はオーナーと相談して決めます。まだまだ北海道には強い2歳馬がいます。応援よろしくお願いします」
2着
スザク 武豊騎手「今日は先手を取れたのが大きかったです。スンナリ行ければ強い馬です。前走と違い、馬が落ち着いていました。よく頑張ってくれましたが、勝った馬が強かったです」
4着
マキャヴィティ 戸崎圭太騎手「まだ精神的に弱いところがあり、今日はメンコをしてみましたが、やはり若さが出てしまいました。力を出し切れていません」
5着
ダイチトゥルース 武士沢友治騎手
「ゲートで後手を踏んで、後ろからの競馬になりました。それでも、小回りコースで前が残る中、あれだけ押し上げてくるのですから力はあります。まだまだこれからの馬です」
(取材:小林雅巳、山本直)
提供:ラジオNIKKEI