GI制覇へ強烈アピールだ。「第62回
日経賞・GII」(芝2500m)は29日、中山11Rに15頭で争われ、1番人気の
ウインバリアシオン(栗東・松永昌)が圧勝。2分34秒4のタイムで11年
青葉賞以来となる重賞2勝目を決めた。12番人気
トレイルブレイザー(15着)が果敢にハナを奪って、2番人気
フェノーメノ(5着)が3〜4番手を追走。レースが動いたのは3角過ぎだった。
有馬記念で後じんを浴びせられた
オルフェーヴルをほうふつとさせる豪快なまくりを敢行。中団後方から外を回って早々に先頭に立って、ラ
イバル14頭をねじ伏せた。1馬身3/4差の2着は馬場の大外を伸びた10番人気の
ホッコーブレーヴ。3番人気
ラストインパクトがさらに1馬身1/4差の3着だった。
岩田は「いい反応をしてくれたし、いい脚を使ってくれた。大きなところを狙える馬。次はもっと走れる」と力強く復活を宣言した。
12年秋に左前浅屈腱炎を発症し、長期休養を余儀なくされた。復帰して3戦目。愛馬の強さを改めて確認した松永昌師は「今までで最高の体。一番強かったんじゃないか。もう脚元の心配もないからね」と頬を緩ませた。
ダービー、
菊花賞、そして昨年の
有馬記念で2着。一度も土をつけられなかった最強のラ
イバル・
オルフェーヴルはもういない。もちろん岩田とコンビを継続して、次走の
天皇賞・春(5月4日・京都、芝3200m)へ。「間もあるし、ゆっくりと仕上げたい」と指揮官。悲願のGI獲りを果たし、世代の強さを証明する。
提供:デイリースポーツ