三度目の対決でリベンジを果たした。これまで
ハープスターに敵わなかった
ヌーヴォレコルトが、
オークスの舞台で見事逆転。樫の女王に輝いた。
今日の馬体重は444キロ。これまで以上の強い調教を行った上に、プラス6キロとさらに体が増えていた。じんわりと汗をかいてはいたが、パドックでも返し馬でもエキサイトすることなく、落ち着いた状態でスタートを迎えた。(取材:赤見千尋)
◆1着
ヌーヴォレコルト・
岩田康誠騎手「距離も大丈夫だと思ってましたし、左回りも大丈夫だと思ってました。
桜花賞の時よりも成長してましたし、手応えも抜群でした。直線に入って追い出しを我慢出来たことが勝因だと思います。
ハープスターも来てましたけど、後ろの馬たちを待って追い出したので、最後まで頑張ってくれましたね。向こうは後ろから行く馬ですし、あれで負けたら仕方ないと思ってました。この馬は牝馬のわりに落ち着いていて、とても賢い女の子です。
僕自身は、3週間前の出来事があって、自分のしたことを本当に反省しています。後藤騎手には、早く復帰して欲しいです」
・
斎藤誠調教師
「GIの時はいつもはワクワクするんですけど、今回は平常心でいられました。順調に調整出来て、全部上手くいったので安心していられたんだと思います。
レースは特に作戦も立てず、普段からジョッキーにはあまり指示をしないので、岩田騎手には“勝てるレースをして下さい”と伝えました。癖を掴んでくれているし、折り合いの心配もない馬なので。1コーナーで前の馬が下がって来て、引いたところだけ心配しましたけど、岩田騎手が上手く押さえてくれました。直線で前と横が壁になったことも、結果的には最後の伸びに繋がったのかもしれません。
精神力の強い馬で、長距離輸送も苦にしないんですけど、3歳の女の子ですし、
桜花賞の後は疲労に気を付けました。あれだけのレースをしても、カイバ食いが減らないのが、この馬の強みですね。
この中間は、他の馬ではやらないような、常識はずれと思われるような負荷をかけましたけど、上手く
インターバルが取れて、反動なく仕上げられました。精神的にも肉体的にも、本当に強い馬です。
ハーツクライ産駒なので、距離が延びていいかなと思ってました。
ハーツクライ産駒らしく、一戦一戦成長してくれてます。
今後のことは、まだ全く考えてないです。
ハープスターはじめ強い相手と戦って来ましたから、まずはゆっくり休ませてあげたいです。まだまだ成長してくれると思うので、秋は体ももう一回り大きくなると思います。
前にGIを勝った時(
ゴスホークケン)は、なんだかどさくさにまぎれて勝たせてもらいましたけど(笑)、今日の勝ちは、みんなで掴み取った勝利だと思います」
◆圧倒的な人気を集めた
ハープスターは、大外から豪快に追い上げるも2着までだった
・
川田将雅騎手「ゲートもいつも通り出てくれましたし、二の脚もいつもよりついて、楽に馬群に取り付けました。2コーナー過ぎで前にいた馬たちが外に広がって、戻って来た時に他馬と接触して、多少力んだんですけど。でも力むくらいの前向きさがあるのはいいなと捉えました。
リズムよく行けたし、直線もいつもの雰囲気で外に出したんですけど、踏んで行く時に内にささってなかなか前に進んで行きませんでした。足は使ってくれてるけど、進み切れないままゴールになってしまいました。時計は出てると思うんですけど、感覚として弾けなかったです。結果として2着という成績になり、たくさんの方々の期待に応えられず、大変申し訳ありません」
・松田博資調教師
「あれで負けたら仕方ないです。よく走ってくれました。一番強い競馬をしてくれたと思います」
◆3着は、前走果敢に牡馬クラシックに挑んだ
バウンスシャッセが、力強く内から伸びて来た。
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北村宏司騎手「出来もよかったですし、ゲートもスムーズで直線もよく伸びてくれました。あそこまでいったらなんとかしたかったです」
◆4着
ニシノアカツキ・勝浦正樹騎手
「夢見ました!直線しばらく夢見ましたね。このメンバーに入って、本当によく頑張ってくれました」
◆5着
ブランネージュ・
秋山真一郎騎手
「距離はいけると思ってたんですけど、最後止まってしまいました。今日もよく頑張ってくれましたけど、秋はこの馬にとって条件がよくなるので、楽しみが広がりました」
◆6着
マーブルカテドラル・
田辺裕信騎手「流れに乗れたし、1〜2コーナーは雰囲気よく行けたんですけど、後ろの馬と蹄がカツカツ当たって、噛んでしまった分、最後は余力がなくなってしまいました。スムーズだったらもっとやれてたかもしれません」
◆7着
サングレアル・
戸崎圭太騎手「ちょっと遅いペースのところで噛んでしまいましたけど、道中リズムよく走ってくれました。最後ちょっと止まってしまいましたけど、素質の高さは感じました。体が減っていたことは、それほど感じなかったです」
◆8着
マイネオーラム・
松岡正海騎手「歓声でエキサイトしてしまって、掛かってしまいました。本来ならもうちょっとやれたと思います。自分の力不足のせいです。申し訳ないです」
◆10着
ベッラレジーナ・藤岡康太騎手
「スタンド前スタートで、ちょっと心配してたんですけど、
テンションが高くてワンテンポ遅れてしまいました。そこで後ろからのレースに切り替えて、よく脚を伸ばしてくれましたね。こういう揉まれるレースで、より成長してくれれば。状態は前走よりよかったので、結果を出せず申し訳ないです」
◆11着
フォーエバーモア・
蛯名正義騎手
「いい形で運べました。直線で外に出した時はがんばりそうだったけど、2000メートルくらいでパタッと止まってしまいました。距離が長かったのかなと思います」
◆14着
シャイニーガール・
田中勝春騎手
「揉まれて力んでしまって…。自分が思っていたように、上手く乗ることが出来ませんでした」