ほとんどの馬が調教を終えた午前8時45分の栗東坂路。昨年の覇者
ハクサンムーンが姿を現した。最初の1Fはややゆったりと入ったものの、ラスト2Fで軽く気合をつけると反応良く加速。尻上がりのラップを刻んで4F53秒9-38秒8-12秒4とまとめた。
いつも通り、気性の激しさから、他馬のいない閉門間近の時間帯を選んで行われた最終追い切り。見届けた西園師は「しっかりとやれました。時計も(荒れた)馬場状態を考えればいいでしょう。久々になりますが、ここを目標に早めに帰厩したので、万全の態勢で臨めると思います」と納得の笑みをこぼした。
ス
プリント界屈指のスピードの持ち主だ。昨年は、のちの
年度代表馬ロードカナロアを相手に逃げ切りV。本番の
スプリンターズSでも絶対王者に小差の2着と踏ん張った。「国際GI馬に勝ったんですからね。“ラ
イバル”のためにもここで負けるわけにはいかない」と師は力を込める。
前走の
高松宮記念は出遅れが響いて5着。本来の
スタイルではなかったが、しぶとく末脚を伸ばして底力を示した。「たまに出遅れるのが痛いですが、スタートが決まれば力は出せると思います。もちろん、今回もハナへ。ほかにも同型はいますが、ウチの馬は初速が違うので」と指揮官は自信たっぷり。ここでも持ち前のスピードを存分に発揮する。
提供:デイリースポーツ