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エリザベス女王杯

  • 2001年11月12日(月) 13時52分
 それにしてもサンデーサイレンス産駒と、武豊騎手のコンビはすごい。トゥザヴィクトリーが差す形をとったのは、もうデビューして17戦目、5歳の秋にして初めてだった。

 詰めの甘さを補うため、一気に逃げるとか、あるいは差す形をとるとか、なにかしてくるのは考えられたが、こうも鮮やかに決まってしまうと脱帽するしかない。サンデーサイレンスが天才種牡馬なら、武豊騎手も天才、ここ一番のG1レースで150点ぐらいの能力を発揮してしまった。

 流れが速くなり、時計勝負になったときのマイル戦や中距離戦は、各馬にほとんど差はつかないとされる。1分58秒台前半になったときの天皇賞(秋)や、1分33秒台前半になったときのマイルチャンピオンSがそうだが、ここも着差は鼻・鼻・首・首。5着テイエムオーシャンまでまったく差がなかった。

 2分11秒2はレースレコードだが、2000mで1分58秒台も珍しくない現在、2200mなら2分11秒台は当たり前。前5年のように、2分12〜14秒台のレースの方が不自然だったといえるかもしれない。

 ローズバドの鼻差は、ほんのあと一歩で勝っていたと思えるほどきわどかった。連続して4回も小差2着。一族のロサードにもそんなところがあるが、小柄な馬体も、2着が多いのも一族の特徴なのだろう。今週はロサードがマイルCSに出走の予定だ。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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