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芝中距離で期待大、レイクパペット

  • 2008年08月26日(火) 23時46分
アラシヲヨブオトコ(牡 栗東・音無秀孝 父マンハッタンカフェ、母シェリーザ)
 半姉サンアディユ(父フレンチデピュティ)は、セントウルS(GII)、アイビスサマーダッシュ(GIII)、京阪杯(GIII)と3つのスプリント重賞を制した。2代母Sharayaはヴェルメイユ賞(仏G1)の勝ち馬。過去、「マンハッタンカフェ×Caerleon」の組み合わせはスピード不足のため芳しい結果は出ていないが、本馬は抜群のスピードを誇ったサンアディユの半弟にあたるので期待できる。芝中距離タイプだろう。

アンライバルド(牡 栗東・友道康夫 父ネオユニヴァース、母バレークイーン)
 新種牡馬ネオユニヴァースは現在のところ23頭の産駒が35戦してわずか1勝と元気がない。ライバルと見られていたキングカメハメハはすでに重賞勝ち馬を送り出しており、かなり水を開けられている状況だ。ただ、馬産地で評判になっていた産駒がまだ姿を現しておらず、また晩成型の可能性もあるので失敗と決めつけるのは早計。本馬はフサイチコンコルド(96年日本ダービー-GI)、グレースアドマイヤ(リンカーンとヴィクトリーの母)、ボーンキング(01年京成杯-GIII)の半弟にあたる良血。芝の中長距離タイプだろう。

ブレンダ(牝 栗東・松田国英 父Rock of Gibraltar、母フェアリーバラード)
 母フェアリーバラードは未勝利馬だが、その全兄にSligo Bay(02年ハリウッドターフC-米G1)、半姉にレディバラード(ダート重賞2勝)、全弟にミレニアムウイング(OP)がいる。さらに2代母Angelic Songは、Glorious Song(米古牝馬チャンピオン)、Devil's Bag(米2歳牡馬チャンピオン)、Saint Ballado(Gレース2勝)の全兄弟にあたる。華々しい実績を挙げている名牝系だ。父Rock of Gibraltarはマイル戦を中心にG1を7勝したデインヒル系の名馬で、種牡馬としてはエクリプスS(英G1)を勝ったMount Nelsonなどを出している。本馬の全姉グレイスフルソングは1勝馬だが、馬のデキが良ければ上級クラスを狙えるポテンシャルを秘めている。

マルカフリート(牡 栗東・増本豊 父アフリート、母スプリングアマイン)
 「アフリート×タヤスツヨシ」というパワフルな組み合わせで、全兄レントゲンはダートの1000万クラスで頑張っている。母の半兄ブロードマインドは中山大障害と東京障害特別をそれぞれ2連覇した名障害馬。2代母ダイナマインは新潟記念(GIII)と牝馬東京タイムズ杯(GIII)の勝ち馬。血統背景と配合の双方が優れており、マイル以下のダート戦で出世が見込める。新馬戦から能力を全開するタイプ。

レイクパペット(牝 美浦・手塚貴久 父マンハッタンカフェ、母ベルグチケット)
 母ベルグチケットはフェアリーS(GIII)の勝ち馬。ウイニングチケット産駒の繁殖牝馬といえばオイスターチケット(ブラックシェル、シェルズレイ、ダブルティンパニーの母)が思い浮かぶ。トニービン系の良血だけに母系に潜っていい影響を与える血なのだろう。ベルグチケットはウイニングチケットの全牝駒のなかで最も出世した競走馬だったので繁殖牝馬としても期待できる。半兄レイクエルフ(父スターオブコジーン)は500万条件馬で短距離向き。本馬の父はマンハッタンカフェなので芝中距離にも対応できるだろう。切れ味が備わっていれば楽しみ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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