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相性がいいトニービン系との交配で期待大、ガウディ

  • 2008年09月16日(火) 23時46分
アデュラリア(牝 栗東・平田修 父クロフネ、母クロッサンドラ)
 母クロッサンドラは現役時代、ダート戦線で息の長い活躍を見せ、オープンの欅S(ダ1400m)で2着となるなど、関東の馬券ファンにはお馴染みの馬だった。初仔のステイドリーム(父ジェイドロバリー)は2戦1勝で休養中。本馬は2番仔。半兄を見るかぎり母クロッサンドラはなかなかいい素質を産駒に伝えている。父がクロフネなので、マイル前後のダートで活躍しそうだ。

ガウディ(牡 栗東・音無秀孝 父ジャングルポケット、母ブリリアントベリー)
 カンパニー(06年大阪杯-GII、08年中山記念-GIIなど重賞5勝)、レニングラード(04年アルゼンチン共和国杯-GII)、ニューベリー(06年京都金杯-GIII・2着)の半弟にあたる良血。カンパニーはトニービン系のミラクルアドマイヤの仔で、レニングラードはトニービンの仔。この母とトニービンは相性がいい。本馬の父ジャングルポケットはトニービン系の保守本流。期待できるだろう。芝向きで距離は万能。クラシック向きの底力もある。

コスモハート(牝 美浦・高橋裕 父マイネルラヴ、母タカラカンナ)
 母タカラカンナは現役時代、ダート900万(現1000万)の安定勢力といったキャラクターだったが、繁殖牝馬としては優秀な成績を残している。初仔のマイネルキッツ(父チーフベアハート)は条件級からの叩き上げで新潟記念(GIII)2着、七夕賞(GIII)3着などの成績を残し、2番仔のマイネカンナ(父アグネスタキオン)は福島牝馬S(GIII)を制した。母が「サッカーボーイ×Crimson Satan」という異系度の高い血統なので、どんな種牡馬ともフィットするのが強み。本馬の父はMr.Prospector系のマイネルラヴ。芝向きのマイラーでローカル巧者だろう。

スマートパルス(牝 栗東・飯田雄三 父クロフネ、母ファッションショー)
 母ファッションショーはマリーンC(交流GIII)を勝ったほか、オールカマー(GII)2着、クイーン賞(交流GIII)2着など、芝・ダートを問わない万能型として活躍した。パワー型のアメリカ血統が中心となっているので本質的にはダート向きであったようで、これまでの産駒は芝向きの種牡馬が付けられていたにもかかわらずダート向きに出ている。本馬の父はクロフネ。初めてダート向きの種牡馬と交配されたので楽しみが大きい。1200〜1800mのダートに向く。

ダノンエリモトップ(牡 栗東・森秀行 父キングカメハメハ、母エリモシック)
 母エリモシックはエアグルーヴ、ファビラスラフインの同世代で、これらの強敵に揉まれつつ、エリザベス女王杯(GI)を勝ち、秋華賞(GI)と札幌記念(GII)で2着した。繁殖牝馬としては1000万下のサイレンスゴールド(父サンデーサイレンス)を出した程度。これといった大物は出していない。本馬の父キングカメハメハは初年度産駒のフィフスペトルが函館2歳S(GIII)を勝つなど、産駒デビューからわずかな期間で高いポテンシャルを見せつけている。芝向きの中距離タイプ。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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