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母と姉が米G1馬、コスモポエム

  • 2008年10月07日(火) 23時46分
エーシンモアオバー(牡 栗東・沖芳夫 父マンハッタンカフェ、母オレゴンガール)
 母オレゴンガールはカナダ産の外国産馬で、ダート短距離を得意とし、OPクラスまで上り詰めた。初仔のエーシンペースワン(父エイシンプレストン)は中央未勝利馬だったが、本馬はサンデー系の有力種牡馬マンハッタンカフェを父に持つので期待できる。マンハッタンカフェ産駒はMr.ProspectorとNorthern Dancerを併せ持つ配合が成功している。本馬はこのパターンにあてはまる。芝・ダート兼用のマイラー。

カムレーシング(牡 美浦・清水英克 父タイキシャトル、母タクリーム)
 すでに3頭の兄が走っているが、新馬戦を勝ち500万下で2着となったカヴァリーノ(父アグネスタキオン)が目立つ程度。本馬は配合的に見どころがあるので期待できる。3代母Balladeは、Glorious Song(米古牝馬チャンピオン)、Devil's Bag(米2歳牡馬チャンピオン)、Saint Ballado(名種牡馬)などを送り出した大繁殖牝馬。父タイキシャトルの2代父はDevil's Bagなので、本馬はBallade 3×3という大胆なインブリードを持っている。仕上がり早のスピード馬で、新馬戦から能力全開。

コスモポエム(牡 栗東・白井寿昭 父Unbridled's Song、母Hookedonthefeelin)
 母HookedonthefeelinはラブレアS(米G1)、ランダルースS(米G2)を制した名牝。繁殖牝馬としても優秀で、サンタモニカH(米G1)などG1を3勝したPussycat Doll(父Real Quiet)を出している。本馬はその半弟。父Unbridled's SongはFappiano系で、現役時代はBCジュヴェナイル(米G1)とフロリダダービー(米G1)を制した。種牡馬としてはUnbridled Elaine(01年BCディスタフ-米G1)、アグネスソニック(02年NHKマイルC-GI・2着)などを送り出している。芝・ダート兼用のマイラー。

テイエムユメノコ(牝 栗東・新川恵 父テイエムオペラオー、母テイエムオーシャン)
 母テイエムオーシャンは桜花賞(GI)、秋華賞(GI)、阪神3歳牝馬S(GI)など5つの重賞を制した名牝。本馬はその初仔にあたる。父テイエムオペラオーはジャパンC(GI)、有馬記念(GI)、皐月賞(GI)などGIを7勝した名馬。本馬は父母がGIを計10勝しており、名前のとおりまさに“夢の子”だ。父がスピードに乏しく、種牡馬としてあまり成功していないのが気がかりだが、2代父オペラハウスと2代母リヴァーガールは配合的にフィットしそうなのでおもしろい。基本的には芝向きながらダートでもツブシがききそう。

マイネフォリア(牝 美浦・稲葉隆一 父マヤノトップガン、母ソフトワルツ)
 母ソフトワルツはフジキセキの仔で、現役時代は地方競馬で走った。Nijinskyを持つマヤノトップガン産駒は、Red GodとNijinskyのニックスが生じるため成功しており、チャクラ(03年ステイヤーズS-GII、04年目黒記念-GII)、マイネルイェーガー(03年スプリングS-GII・3着)、オーシャンエイプス(07年きさらぎ賞-GIII・4着)、マヤノグレイシー(07年新潟記念-GIII・5着)などが出ている。3代母ホースメンテスコは桜花賞馬。地味ながら味のある配合でおもしろい。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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