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東京新聞杯

  • 2002年01月28日(月) 11時45分
 馬場状態、ハンデ戦並みの斤量差もあったが、最大のポイントはレース展開(流れ)にあった。強力な先行馬が見当たらずスロー必至は予測できた。この馬場(不良)で、59キロの牝馬スティンガーが追い込んでくるとは考えられず、また、ズブいビッグゴールドの苦戦も最初から考えられた。

 期待したアドマイヤコジーンは、後藤騎手が好スタートから先行。巧みにレースの流れに乗ることができた。スランプの大きな原因は、いつも中途半端にタメていたところにあり、本来が典型的なスピード型だけに、今回のような積極策なら、もっと早くスランプ脱出も可能だったかもしれない。

 ただ、今回のメンバー。全体にレベルもう一歩だったのは確かで、これでG1ホース復活とはいえない。この世代は朝日杯の当時からあまりハイレベルではなかった。

 2着したディヴァインライトは気楽に乗れる立場だったこともあるが、順調にきていた組を追い比べで封じたのだから立派。こちらはさすがにG1で2着したことのある底力をみせた。

 人気のゴッドオブチャンスは攻め馬でも調整に苦心する気難しいタイプで、なんと今回は530キロになっていた。折り合いの難しい馬がこれでは苦しく、全くの凡走だった。追い込み型に変えたところで今回の馬場状態も不利だった。

 ダービーレグノは外に持ち出して伸びてはきたが、安田記念を展望している4歳馬とすれば少々パンチ不足。今回の相手を差し切れないようでは、G1路線は難しい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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