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週刊サラブレッド・レーシング・ポスト

  • 2002年01月30日(水) 00時00分
 2002年の種付けシーズン開幕を目前に控え、欧米各国で供用される種牡馬の今季の種付け料がほぼ出揃った。北米供用馬で最も種付け料が高いのは、今年もストーキャット。前年の40万ドルから更に値上げされて、今季は遂に50万ドル(約6,740万円)の大台に乗った。昨年イヤリングセールで取り引きされた23頭のストームキャット産駒の中間価格が90万ドルだったから、種付けする側としたら充分に元が取れる計算になる。
 欧州供用馬で種付け料が最も高いのは、10年連続リーディングのサドラーズウェルズであることは間違いない。ただし、サドラーズウェルズの種付け料は“Private”の表示で数字未公開。数字が公表されている馬で種付け料が最も高いのは、サドラーズウェルズと同じクールモア供用馬のデインヒル。2001年にアクアレリスタ、バンクスヒル、モーツアルト、ロックオヴジブラルラルなど多くの活躍馬を出したのを受けて、前年の9万アイリッシュポンドから倍増以上の20万アイリッシュポンド(2,960万円)に跳ね上がった。
 今年スタッドインした新種牡馬では、ポイントギヴンが12万5000ドル(約1,685万ドル)で最高価格。北米で2番目のアプティテュードが2万5000ドル(約337万円)だから、アメリカの新種牡馬では断然のトップである。ただし、前年最高値のフサイチペガサスが15万ドルだったのに比べると、やや落ちる評価だ。ちなみにそのフサイチペガサスは2年目の今年、13万5000ドルに値下げをしている。
 欧州の新種牡馬では、3万ポンド(約570万円)のファンタスティックライトを抑えて、ガリレオが5万アイリッシュポンド(約740万円)でトップ。欧州では、スプリンターのモーツアルトも3万アイリッシュポンド(約444万円)と評価が高い。
これからの、各馬の種牡馬としての出世争いに注目したい。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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