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フェブラリーS

  • 2002年02月18日(月) 13時15分
 アグネスデジタルの勝ち時計1分35秒1はレースレコード。東京ダート1600mの持ち時計を0.5秒も短縮してみせた。昨年の秋シーズンはちょっと時計のかかるコンディションのG1を3連勝してきたが、時計の速いレースならさらに強さが浮きぼりになる。

 芝1600mのマイルCSを1分32秒6のレコードで一気に差し切ったり、重の2000mを2分02秒0で乗り切るなど、中距離型としてはもう万能の強さだが、これならドバイのダート2000mを昨年の勝ち時計2分00秒4(キャプテンスティーブ)ぐらいなら楽々と乗り切れそうだ。

 最初はやや非力なマイラーにもみえたが、この父系にしては成長力を見せたのだから立派。種牡馬としてアメリカからオファーがきているというのも理解できる。

 2着した公営の4歳馬トーシンブリザードは、間違いなく次の全日本チャンピオンだろう。これまでとはまったくペースも相手も違う流れを追っつけて追走。それでアグネスデジタルと同じ上がり35秒6で伸びた。

 体つきはまだ若く、肉付きなどまだまだ途上の印象を持たせたパドック。初の中央遠征にもかかわらず、この大器は大観衆を前に「アクビ」をしていた。いわれているよりはるかに大物だろう。

 3着ノボトゥルーと、4着トゥザヴィクトリーはそれぞれ昨年示した能力を、今年もほぼ同じだけ発揮している。ここがダート戦の面白さであると同時に、世界のチャンピオンレースがダートに移りつつある主因なのだろう。まぎれることなく、人気のノボトゥルーとトゥザヴィクトリーは昨年とコンマ0.1〜2秒差で乗り切ってみせたのだ。

 トーホウエンペラーも慣れない時計の速いダートで1分35秒6なら文句なしだろう。それも少しささっていた。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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