先週の京都記念では、ナリタトップロードが60キロを克服して優勝した。単勝510円は、同馬の実績を考えればおいしい配当と言えるだろう。
最近、「斤量は能力差を埋めきれない。回収率データを見ても、背負っている馬を買うのがお得」と主張してきた私としては、ハンデ戦ではなく別定戦での出来事とはいえ、満足のいく内容であった。
さて、そのナリタトップロードに続き、中山記念ではエイシンプレストンが60キロを前提に登録している。アグネスデジタルがフェブラリーSを勝ったこともあって「香港人気再燃」という気配もするが、果たしてこの馬も買えるのだろうか?
近年、中山記念で60キロを背負った馬というとフジヤマケンザンただ1頭である。奇しくも同じように香港で優勝した直後だったフジヤマケンザン。しかし中山記念では状態面の不安などもあって7番人気にしかならず、着順も10着だった。
これだけを見るとエイシンプレストンも買いづらいように思うが、しかしフジヤマケンザン1例だけをベースに話をするのも根拠が少ない。そこで、話を平成以降の別定古馬G2全体に広げてみよう。
平成元年以降に行われた3歳上・4歳上の平地別定G2は、全部で207レース。その中で60キロを背負った馬は8頭おり、その成績は[2-1-1-4]というものである。
回収率を語るには少ないサンプルだし、連対率でいうと58〜59キロ組と大差のないところ。エイシンプレストンについても「軸にはしたくないが、全面的に消すこともできない」という、中途半端な結論になってしまう。
中山記念では基礎斤量より1キロ余計に背負う馬の成績がいいので、斤量に注目するならジョウテンブレーヴを軸とし、エイシンプレストンはヒモまで、というのが妥当かもしれない。