スマートフォン版へ

モノポライザーに乗り替わりの不安なし

  • 2002年02月26日(火) 00時00分
 既に皆さん御存知のように、中山の落馬事故で武豊騎手が骨折し、長期戦線離脱を余儀なくされた。春のG1シーズンを前に、御本人にとってもファンにとっても不幸な出来事であった。
 
 武豊ほどの騎手ともなると、お手馬のレベルもかなりのものだけに、離脱による影響はあちこちにおよぶ。さっそくというか、今週の弥生賞でもモノポライザーが後藤騎手に乗り替わる予定だ。
 
 弥生賞といえば本命サイドの馬が強いレース。しかもサンデーサイレンス産駒は昨年掲示板を独占したようにこのレースに強いし、そこへ加えて武豊。あらゆる要素が揃ったここは、穴党にとってはありがたくない話だが、まず間違いなく勝ち負けだろうと思われていた。そこから後藤騎手へ乗り替わってどうなるか、という話だ。
 
 そこで今回は乗り替わりに関するデータをご披露しよう。後藤騎手のデビュー以降通算連対率は20.7%(データは武豊騎手骨折前週の2月17日まで。以下同様)、単勝回収率は91%・複勝回収率は89%となっている。
 
 そのうち、前走も自分が乗っていた馬での連対率は22.8%で、回収率は単勝63%・複勝85%である。
 
 気になる武豊騎手からの乗り替わりだが、過去に46例あり、連対率21.7%・単勝回収率88%・複勝回収率107%という成績。複勝回収率を見るに、多少は人気落ちするせいか、馬券的には乗り替わりがプラスという結果が出ている。
 
 ちなみに後藤→武豊という乗り替わりでの連対率は23.7%で回収率は単48%・複67%。武豊トータルの連対率34.5%・回収率(71%・76%)より数値は低い。
 
 裏表どちらのデータを見ても武豊→後藤をマイナスとする根拠はなく、むしろ馬券だけを考えればプラス。モノポライザーはズバリ、買いだろう。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング