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弥生賞

  • 2002年03月04日(月) 12時46分
今年の3歳牡馬路線の最大のカギを握るレースになると思えたが、ちょっと大味な結果になってしまった。まず、回避したモノポライザー(3連勝)は、ぶっつけで皐月賞といわれているが、賞金順で除外の公算大。どういうローテーションになるのだろう。

 そういう伏線もあったから、エース格の台頭を期待したが、前半1000m通過63秒2の超スローになり、逃げたバランスオブゲームはマイペース。朝日杯の4着馬だけに、ここまでスローになれば(後続が離れていただけに)逃げ切って不思議はない。ねじ伏せた感じがしないのがつらいところだが、一応、距離2000mにはメドが立った。スピードが生きる形なら、本番でも好走可能だろう。

 ローマンエンパイアはこの超スローに後方にひかえ、大外一気。上がり33秒7を記録したから、爆発力は文句なし。また、右回りの方が(父サクラローレルと同じで)合っている。このメンバーでは能力NO.1としていいが、本番を前にやや体がさびしくみえた。さらに上積みがあるかどうか疑問もある。

 1番人気のヤマノブリザードも、やけに仕上がりすぎていた印象があり、レースでは口ムキの悪さをみせ、ペリエ騎手は十分に追い切れなかった。本番では誰が乗るのだろう。再三の乗り替わりはマイナスに近い。

 ヤマニンセラフィムはスローペースの中、早めにスパートできる位置にいたが、追い比べで迫力負けだった。
 
 この弥生賞のメンバーならタニノギムレットの方が一枚上だろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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