桜花賞も事前には人気の動向が読めないレースだったが、皐月賞はそれ以上にオッズが読めない。1番人気はタノギムレット・ローマンエンパイアのいずれかと思うが、先物買いでモノポライザーが1番人気なんてこともないとは言えない。アドマイヤドンやバランスオブゲームもそれなりに売れるだろうし、チアズシュタルクも上位の一角だろう。さらに、タイガーカフェやヤマノブリザードだって穴人気はするだろうし、シゲルゴッドハンドだって一応はトライアル勝ち馬である。皐月賞のテーマは「人気割れ」だと言っていいだろう。
そこで今回はこんなことを調べてみた。昨年1年間に行われた平地レース3448レースを対象にして、1番人気馬に人気が集中しないレースではどんな馬券が「お得なパターン」なのか、という調査である。
昨年行われた中央の平地レースは3315レース。そのうち、1番人気馬の単勝オッズが4倍以上つけたレースは205レースあった。今回タニノギムレットなりローマンエンパイアなりの単勝が4倍つけるかどうかは分からないが、「人気割れ」をイメージしての条件設定である。
それらのレースにおける人気順別複勝回収率は、1番人気から順に80・80・70・79・83・83・93%。7番人気馬が93%と高いが、この7番人気馬は単勝回収率も107%と高い。
オッズ帯別に見ると10.0〜14.9%のゾーンが最も優秀で、単勝で104%・複勝で86%となっている。
確固たる1番人気がいないレースでは、人気順で7番人気、単勝で10倍台といった近辺を狙うのが面白いということになる。このくらいのゾーンなら、狙って取れないこともない(桜花賞級の荒れ方だと、狙ってどうこうではなくなる)。実際に人気が出揃ってみないと詳しいことは言えないが、タイガーカフェあたりはけっこう妙味があるかもしれない。