積極的に飛ばした伏兵ゴッドオブチャンスがあっさり逃げ切ってしまったため、やや単調な印象を残す結果になった。決して恵まれたものではなく、前半33.8−45.2−56.5秒のラップは文句なし。1分20秒3の勝ち時計もレコードと0.6秒差なのだから、中身は濃い。最外枠18番でかかる心配があったゴッドオブチャンスを、変にタメることなく強気に行かせた柴田善騎手の好判断だった。
1分19秒7のレコードを持ち、人気の中心だったマグナーテンは、通算[8-1-1-12]の成績が示すように、勝つか負けるかはっきりした淡泊な馬。トップクラスを相手にするようになってからこれで[0-0-0-4]。底力のあるタイプとはいえず、目標の安田記念でも難しい評価になりそうだ。
ダイタクリーヴァはまた出負けしてしまった。Aランクのマイラーであることははっきりしているが、5歳のこの時期になってもスタートで駐立ができないようでは、このあともムラな成績が続きそうだ。今後も今回のような奇数枠の際には、待っているあいだにトモを落としてしまう危険がある。偶数枠を引かないと次も危ないだろう。
ゼンノエルシドははっきり安田記念が目標で、今回は放牧明けで59キロ。本来の行きっぷりではなかった。こちらは再評価が必要。
同じ放牧明けの4歳ダンツフレームは、これでマイル路線に明るい見通しが立った。1400mを1分20秒そこそこで乗り切るスピードはないが、ゴール前のまだ余力を感じさせるストライドから、マイルなら1分33秒前後が可能だろう。叩き良化型でもある。
期待した伏兵のハッピーマキシマムは、落ち着いてデキ絶好にみえ、好スタートから好位のインにつけたが、なぜか3コーナーまでに最後方に下げてしまったのでは、なにを意図したのか良くわからない。