断然の人気で、また相手にも恵まれたとはいえ、5歳馬スターリングローズの危なげない快勝だった。これで距離1800m中心の路線をやめ、1400mにマトを絞っての4歳以降はダート1400m[5-1-1-0]。一度として崩れていないから立派だ。うち1分22秒台の好時計が3回も含まれる。
スターリングローズは本格化する前まで、案外追い出して甘いレースぶりと、その名前から「牝馬」のようなイメージがあったが、やっとAランクの男馬として認識されることになる。もうダートで通算8勝もした。
今後の目標はもちろんダートG1。来季のフェブラリーSあたりを目指すことになるが、昨年の秋、まだ本格化前だったとはいえクロフネの勝った武蔵野S(東京ダート1600m)では2.7秒もちぎられ、伏兵視されていたがレースにならなかった。
もちろんパワーアップしたいま、1600mまであたりならOKだが、これまでまったく出走していないが、案外1200mのG1(統一重賞のJBC)も合っている気がする。全姉のゴールデンジャックや、あるいは同じアフリート産駒のG1馬プリモディーネなどと比べると、こちらは完全なスピード型だ。
2着ヤマカツスズランは芝からのスタートで先手が取れ、また前半35.0−46.9秒の流れも比較的楽だった。とはいえ、1分23秒0で乗り切ったのは立派。統一重賞の公営の深いダートではこれまで2戦大敗だったが、軽いダートならスピード能力が生きる。
伏兵として期待した公営のブラウンシャトレーは「夏負けぎみ」だったという。追って伸びなかった。また、ベテランのワシントンカラーは今回のデキで凡走では、シンコウスプレンダとともに、よほど相手に恵まれないと中央場所の重賞では苦しい。