7月15日・16日にケンタッキーで行われるキーンランド・ジュライセールを皮切りに、いよいよ今年のイヤリングセール・サーキットがスタートする。
ジュライにおける今年の上場頭数は200頭。ストームキャット、シーキングザゴールド、エーピーインディといったお馴染みのリーディングサイヤーの他、カリズマティック、シルヴァーチャーム、ヴィクトリーギャロップといった新種牡馬の初年度産駒が話題を集めそうだ。
名牝の子供たちも多数上場を予定している。
上場番号24番は、97年の2歳牝馬女王カウンテスダイアナの初子となる牡馬(父ヴィクトリーギャロップ)だ。上場番号94番はG1・2勝のトミスーズディライトの初子となる牝馬(父ビロングトゥーミー)で、上場番号146番は97年のニューヨーク2冠牝馬ジャージーガールの初子となる牝馬(父キングマンボ)である。
兄弟にチャンピオンがいる馬では、まず上場番号50番が、BCジュヴェナイルを制した2歳チャンピオン・アニーズの全妹に当たる牝馬(父アンブライドルド)。この他、古馬チャンピオン牝馬スカイビューティーの半妹にあたる上場番号59番の牝馬(父カリズマティック)。古馬チャンピオン・ヴィクトリーギャロップの半弟にあたる上場番号98番の牡馬(父コロナドズクエスト)。3歳チャンピオン・シルヴァーチャームの半弟にあたる上場番号109番の牡馬(父ディキシーランドバンド)。チャンピオンスプリンター・アータックスの半妹にあたる上場番号177番の牝馬(父イクスプロイット)。古馬チャンピオン牝馬グルメガールの半弟にあたる上場番号179番の牡馬(父ワイルドアゲイン)らも購買者たちの注目を集めそうだ。
今年のジュライは、日本における活躍馬の近親が多いのも特徴だ。上場番号4番の父シルヴァーホーク、母アメリフローラの牡馬は、グラスワンダーの全弟である。上場番号39番の父エーピーインディ、母ゲーリックチューンの牝馬はシンボリインディの全妹だし、上場番号75番の父ゴーンウェスト、母プライムデックスの牝馬はマルターズスパーブの半妹にあたる。更に上場番号142番は、阪神牝馬特別などを制したヒシナタリーがアメリカで産んだ牡駒(父ラーヒィ)である。
先週来のアメリカにおける株安・ドル売りが今度どのように推移するかにもよるが、市場を取り巻く環境は決して楽観的ではない。一方、1ドル=120円という久々の円高に反応して、日本人の購買水準が上がるのか。マーケットの動向に注目したい。