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今年のマグナーテンは危ない!?

  • 2002年07月23日(火) 00時00分
 この原稿を書くまで気がつかなかったのだが、新潟2週目は芝1600mのレースが組まれていなかった。

 よって関屋記念の予想をするにはまず開幕週を参考にするしかないのだが、4鞍組まれていた芝のマイル戦を見ると、ひとつの共通点に気づく。

 その共通点は、勝ち馬の通過順にある。

 初日7Rの新馬を勝ったタイムウィルテルの通過順が4−6−8。

 初日メインの豊栄特別を勝ったビッグフリートは1−3−3。

 2日目4Rの未勝利戦を勝ったホワイトパールは2−3−3。

 2日目最終レースを勝ったニッポーチャンプは6−8−6。

 いずれも、レースの途中で通過順を一度下げていたのである。ぐいぐいと走ってペースを作った馬ではなく、ついていったタイプの馬が最終的には伸びていたわけだ。

 ちなみに2着馬はというと、漸進していた馬、最初から後方だった馬、逃げた馬、そしてやはり道中位置を下げていた馬が各1頭という感じで、1着馬ほど傾向は顕著ではない。しかし、このうち逃げた馬というのは単勝1倍台の一本かぶりだったハレルヤサンデーで、同馬の2着はむしろ不出来。以上を総合的に考えた場合、展開を作るタイプの馬は買いづらいと思う。

 2週目も2歳の1200mでは逃げ切りもあったが、古馬の外回りレースではベルボクサーなど楽に逃げた馬が簡単につかまっており、さすがは直線の長い新潟という感じだ。

 関屋記念は昨年こそ前々での決着だったが、出走頭数が多くなる今年は同じようにはならないだろう。特に、人気が予想されるマグナーテンは、昨年ほど楽な競馬はできない。

 芝のコンディションがいいだけにスピードタイプを買いたくなるが、予想は「しっかりした末脚」を最大のポイントとしたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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