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大物タイプのデビュー・入厩続々

  • 2010年10月08日(金) 11時00分
 いわゆるPOGの話題馬もそのほとんどがデビューしたり、未出走馬でも入厩済の馬が増えてきた。現時点で未入厩というと年内デビューはぎりぎりなわけで、だいたいプレイヤーは出揃ってきたと言えるだろう。

 今週(東京開幕週)デビューする予定の馬で私が注目しているのは、サトノペガサス(母クラシックローズ)。ロゼカラーの血統らしくあまり馬格のあるタイプではないが、レベルは高そう。里見オーナーの馬が入っている別な調教師さんからも「あっちが走りそうな予感がする……」というお話を伺った。いや、この馬だけが良くて他馬が云々という話ではないので誤解なきよう。

 ノーザンファーム生産馬といえば、私が強く推していてこの連載でも何回か触れたアドマイヤスコール(母アズサユミ)も9月中旬から栗東に入っており、9月30日にははじめて坂路で速めをやった。実は以前には札幌で下ろすというプランもあり、そうなったらちょっと不安かなとも思っていたので(あくまで私が勝手に思っているだけ)、じっくり構えてデビューを目指すことになったのは好感触だ。

 もう1頭ノーザンから、カレンミロティック(母スターミー)は9月9日に入厩。早来では「能力はあるが気性がすごい」と言われてきたが、栗東でもそんな感じの模様。特に馬っけが強くそれが理由で1回目のゲート試験に落とされてしまったが、平田師によると「ゲートそのものは速い。気性的には確かにうるさいが、能力は高いし乗り味もいい。テンションの高い馬というのは体が減るものだが、この馬はテンションが高いまま体が増えているので大物感がある」だそうである。

 社台ファーム勢では、これも私がこだわってきたコティリオン(母ジェミードレス)が入厩済み。まだ本格的に速いところはやっていないのでデビューは5回京都の後半になりそうだが、順調だ。

 ここでちょっと話がそれるが、ハーツクライ産駒絶好調の中で、よりによって橋口厩舎の2頭だけが人気を裏切る形で新馬戦に敗れてしまった。

 しかし、さらにダノンマックイン(母ハリウッドレビュー)とツルマルレオン(母カストリア)が待機。ツルマルレオンのほうは今週使うのではないかと思うが、流れを変える走りを期待したい。

 今週使う馬ということでは、個人的に注目しているのがヴォトレメイヤー(母Tight Shoes)。先週の栗東坂路は2歳馬の好タイムが続出したが、その多くは途中を飛ばしてラスト1ハロンはバタバタだった。この馬は51.6-37.3-24.9-12.7秒とそれほどタレていない(52秒以下を出した他の馬はすべてラスト1ハロンが13秒台)。

 ヴォトレメイヤーの中竹厩舎といえば、以前私がこの原稿で嘘(輸入過程の)を書いてしまったスクウェルチャー(母Our Resurgence)が9月中旬に入厩している。もうちょっと時間がかかるものと思っていたのでこれはうれしい誤算だ。

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筆者:須田鷹雄
 1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。POGの達人としても知られ、監修を務める“赤本”こと「POGの達人」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書と言われている。netkeiba.comでは「回収率向上大作戦」も担当している。

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