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新潟記念

  • 2002年08月26日(月) 11時27分
 勝った5歳牝馬トーワトレジャーは、賞金不足で遠征していた北海道シリーズの札幌記念を使えなかった馬。しかし、除外されてハンデ戦のここヘ回ってきたのが大正解だった。

 51キロのハンデに恵まれたうえ、初コースとはいえ、直線の長い左回りの新潟コースは理想的だったろう。

 このレース、トニービン産駒は合計3頭出走していたが、結果は1、3、5着。トニービン産駒の東京コースでの強さ(G1・13勝のうち11勝が府中)は知られるところだが、昨年から新装になった新潟の芝コースは、もっとトニービン産駒に合っていたわけだ。

 また、牝馬が強い重賞であることも知られている。夏のこの時期に固定されて約30年たったが牝馬は牡馬の3分の1以下の出走数にもかかわらず、勝ち馬の約半数が牝馬だ。

 2着したアグネススペシャルは、力関係のわりにちょっと人気になりすぎと思えたが、一度は抜け出した形の小差2着は立派。小柄な牡馬だけに別定戦の重賞になってはどうかでも、次もハンデ戦なら54〜55キロ前後。本格化しているだけに好勝負だろう。

 3着のダービーレグノ(父トニービン)はコースが合っていた。G1マイルCSでも0.5秒差に突っ込んだ能力があり、このくらい走って当然とはいえるが、コースが他場に変わると過信はできない。

 期待していたエイシンワンシャン(父トニービン)は、やや元気がなかった。新潟でのパターン通り、前走で走りすぎ(2000mを1分56秒9)の馬は危険。その形だった。

 新しい新潟コースは、長い直線で能力にプラスアルファの上昇の可能性が求められる。ベテラン勢はこれからも苦しいだろう。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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