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距離延長の影響は?

  • 2002年08月27日(火) 00時00分
 今週は新潟・小倉2歳Sが行われる。中でも新潟は距離が1600mに伸びたこともあり、ますますクラシックへ繋がることを期待されるレースとなる。

 しかし、その一方で新馬戦の中心はいまだ短距離戦。2歳Sとの距離差がいままでより大きくなるわけで、「距離伸びてなおよし」なのか「距離延長が不安」なのかの見極めがますます重要になる。

 そこで今回は、「芝1600mの2歳オープン・重賞における、前走距離別成績」を調べてみた。

 平成元年以降、芝1600mという条件で行われた2歳オープン・重賞は全部で80レース。その「前走距離別成績(前走も芝に限定)」を記すと…

      連対率  複勝回収率
1000m   7.1%  25%
1200m  20.4%  74%
1400m  16.0%  64%
1600m  18.8%  66%
1700m  18.8%  90%
1800m  18.4%  80%

 意外なことに、前走1200m戦を使われていた馬が連対率では最も優秀な数字を残した。一見危険な要素に見える「1200→1600mの距離延長」もそれほど心配する必要はないということだろうか。

 ちなみにその内訳を見てみると、前走新馬か重賞を使われていた馬の連対率が高く、前走500万下かオープン特別を使われていた馬の数字が極端に低い。決して合う距離ではないのに1200mの新馬を勝ってしまったというタイプや、距離云々以前に重賞で通用する地力を持っている馬なら買い、ということだろう。

 一方、回収率ベースでは1600mを超える距離ならの転身組が目立つ。今回当てはまるのは福島で1700mの新馬を勝ったトレジャーハンター。1700m組は勝利度数が[0-3-3-10]なので全面的には強調できないが、穴で2着・3着があるかもしれないので特に3連複では買い目に入れたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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