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番組選択の面で注目の厩舎は?

  • 2011年01月21日(金) 11時00分
 今回はPOGだけでなく競馬全体において重要となるテーマ、「番組選択」について考えたい。

 見ていると、調教師にはふたつのタイプがいるように思える。この馬はこういう馬だと一度決めたら同じような条件を使い続けるタイプがひとつ。レースぶりに応じて距離の伸縮や芝ダートの行き来を積極的に検討するタイプがもうひとつである。

 もちろん、馬の適性を一発でズバリと見抜くことができれば、番組選びで右往左往する必要はない。しかし実際には、様子を見て色々試すということが必要にもなる。

 そこで今回は、POG期間において、大幅な距離延長・短縮や芝ダートの行き来で成功している厩舎を調べてみることにした。

 対象とするのは、2006年以降に行われたPOG期間の新馬・未勝利・500万条件戦。オープンはある程度自動的に使うところが決まるので、敢えて外してみた。

 まず、芝ダートの行き来について。一般的には芝→ダートのほうが成功頻度は高く、ダート→芝はそうでもない。POG期間においてもそれは同様だが、今回は条件替わりがテーマなので、双方を含めた形で調べてみる。

 結果だが、着度数順だと安田隆、萩原、岡田、領家、国枝の順だが、安田隆厩舎と萩原厩舎は勝率・連対率で突出している。着度数6位以下で勝率・連対率が目立つのは松田国厩舎、池江寿厩舎、松田博厩舎。このあたりは所属馬のレベルが高いだけとも解釈できるので、先に挙げた安田隆、萩原、そして岡田厩舎あたりが注目ということになるかもしれない。

 続いて、大幅な距離延長と短縮。双方とも500m以上を対象にした。該当馬全体でいうと成功率はかなり低いのだが、それだけに成功している厩舎は独特のジャッジができているということになる。

 こちらは率重視でいきなり注目厩舎を挙げると、森、宗像、二ノ宮、大久保洋といったところ。池江郎厩舎もそうだったが、残念ながらもうPOG戦略として使う機会が無い。

 ちなみに延長と短縮では、短縮グループのほうが成功率はまだ高い。500m以上の短縮ということは、芝1800mから1200mとか、ダート1700mから1200mといったケース。この条件替わりをズバリと決めてきた厩舎があったら、かなり見事な見極めだと評価していいだろう。

※次回は2月4日(金)の更新となります。

筆者:須田鷹雄
 1970年東京都生まれ、東京大学経済学部卒業。POGの達人としても知られ、監修を務める“赤本”こと「POGの達人」(光文社刊)は、POGユーザー必携の書と言われている。netkeiba.comでは「回収率向上大作戦」も担当している。

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